松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

白金市場

6月18日

白金市場

 昨夜のNY白金は、米国株高を中心としたリスクオンの流れや南ア白金鉱山での労使交渉などが注目されて上昇しました。NY下白金7月限の昨年8月の安値が783ドル、昨年12月の安値が790ドル、今年の1月の安値が793ドル、2月の安値が786ドル、5月の安値が788ドル、今月17日の安値が791ドル、昨夜の安値が790ドルとなり、1年前から790ドル付近が下値抵抗線となり続けております。そして、現在のNY白金が802ドル付近で推移しているので、底堅さが感じられる水準となっております。

約6万人の組合員を有する南ア白金鉱山最大の労働組合であるAMCUは、南ア大手白金鉱山会社に対して最低所得者の平均基本給を現状の月額1万1500ランド(約8400円)から月額1万7000ランド(約12万4000円)への賃上げ要求を決定しました。

AMCUの組合長は先週末、「我々は、月額1万7000ランドが労働者の基本給として必要となる最低額であると信じています。それは、ハードワークと日常生活への危険性などの代償です。」と述べました。それに対して世界最大の白金鉱山会社であるジバニエ・スティルウォーター社のCEOは、「非実用的かつ手に負えない要請に応じることは出来ない。それはすべての利害関係者、特に鉱山に依存しているラステンバーグ地域の地域社会および事業に悪影響を与えるからである。」と述べました。更に同CEROは、「南ア国営電力会社のエスコムからの電気料金の高騰からやむを得ないコスト圧力が生じているため、このような過度の要求が業界の将来を脅かし、それによってさらに多くの雇用が脅かされることになります。」とも述べております。そして、白金生産世界第2位のアングロ・プラチナのCEOは、「アングロ・プラチナ社の従業員の可処分所得(消費支出を差し引いた残りの所得)が困難な経済の中でますますプレッシャーを受けている一方で、プラチナ鉱山会社もまた重大な課題に直面し続けている。私たちの目的は、雇用を保護し、創出するために、アングロ・プラチナ社が競争力と持続可能性を保ちながら、南アフリカで最も有給の産業労働者であり続けることです。」と述べております。

AMCUは、パラジウムやロジウムなど白金以外の白金族金属の高騰を受けて白金鉱山会社の多くが大きな利益を得ていることを指摘し、大幅賃上げ要請を決定しました。それに対してジバニエ・スティルウォーター社のCEOは、「パラジウムとロジウムの高騰で白金族金属のバスケット価格が業界平均価格を上回ったのは、この8か月以内のことです。それ以前の数年間、業界は多大な損失を被り、生き残るために設備投資を削減しなければならず、その結果多くの雇用が失われた。」と述べました。そして、白金生産世界3位のインパラ社のCEOは、「労働組合の賃金要求と事業の手頃な価格の間で持続可能な解決策を想像することは常に困難です。最近のパラジウム価格とロジウム価格の上昇にもかかわらず、業界は不安定な立場にある。」と述べております。

 これらのコメントからも、労働組合側も白金鉱山側も共に正当な言い分があるように感じられます。それだけに、今後の投資交渉が難航することも予想されます。そして、AMCUの組合長は先週末「白金鉱山会社との労使交渉に関して不平等があるので、私たちが持っている唯一の頼みはストライキする権利です。」と述べており、労使交渉の難航に対してストライキで応じる構えを見せております。それだけに、ストライキ入りを警戒して東京白金に対する強気な見方も一考かもしれません。しかも、現在のNY白金が、1年ほど前から続く下値抵抗線付近で推移しているだけに、腰を据えた強気な見方も一考かもしれません。
NY白金7月限の日足

 

 

※チャートの情報提供元は(株)ミンカブ・ジ・インフォノイドです。チャートの著作権は、(株)ミンカブ・ジ・インフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)ミンカブ・ジ・インフォノイドは一切の責任を負いません。


天然ゴム市場パート2

6月19日

天然ゴム市場パート2

 東京ゴムRSS3における当限と先限の価格差は、5月1日時点では「ほぼ同さや(ほぼ同値)」ですが、昨日時点で「40円ほどの逆さや(当限より先限が安いさや)」にまで大きく変化しました。当限と先限との価格差が1カ月間強で「ほぼ変変わらず」から「40円ほどの差」にまで大きき変化した理由は、「産地現物価格の上昇に伴う期近限月の上昇」と、「米中通商協議の決裂による期先限月への売り圧力」のようです。

 タイ・バンコクのRSS3現物価格が過去23営業日中20営業日で年初来高値を更新しているので、納会受け渡しを意識する東京ゴムRSS3の期近限月も買われ続けました。一方、5月9日~10日の米中通商協議が決裂したことを受けて、東京ゴムRSS3の先限への売り圧力が強まりました。その後も米国が2500億ドル相当の中国製品に対する追加関税を実施し、3000億ドル相当の中国製品に対する更なる追加関税を検討していることが公表され、そうした米中貿易摩擦の高まりが期先限月への更なる売り圧力となりました。こうした、「産地現物価格に反応して上昇する期先限月」と、「期先限月への投機的な売り人気の高まり」を受けて当限と先限との価格差が1カ月半強で「ほぼ同値」から「40円ほどの逆さや」にまで急変したようです。しかし、ここにきて、米中通商協議が前進するとの観測が高まってきたので、これまでの当限と先限との「価格差拡大傾向」から「価格差縮小傾向」に変化し始めたようです。

 東京ゴムRSS3の投資家ポジションは、6月6日から売り越しを続けていましたが、昨日時点で買い越しに転じました。さすがに先限が200円の大台を割り込むと、投資家による値ごろ買いが急増したようです。それにより、200円割はしばらく難しそうです。

添付している「東京ゴムRSS3における当限と先限の価格差グラフ」を見ると、当限と先限との価格差拡大期間や価格差縮小期間が1~2カ月ほどのスパンで変化していることがわかります。この2カ月間で「10円ほどの順さや」から「40円ほどの逆さや」にまで大きく変化しましたが、本日から価格差縮小傾向に転じ始めたようです。さすがに昨日の「40円幅ほどの逆さや」は限界だったのかもしれません。今後は、価格差縮小に伴う期先限月の上昇に注目するべきかもしれません。
東京ゴムの当限と先限の価格差グラフ

天然ゴム市場

6月19日

天然ゴム市場

 本日の東京ゴムRSS3は、昨夜からの米国株高を中心とするリスクオンの流れを好感して今朝から大きく上昇しております。また、米中通商協議が前進するとの観測も好感されております。

 昨日のタイ・バンコクのRSS3現物価格は、前日比0.25バーツ高の61.75バーツ(約213円)となり、8営業日連続で年初来高値を更新すると共に、過去24営業日中21営業日で年初来高値を更新しました。この異常とも思えるほどの産地現物価格の堅調さは注目でしょう。そして、キロ当たりの輸入諸経費を8円で計算すると、輸入採算価格が約221円となります。それに対して東京ゴムRSS3の期先限月が5円近く急騰しているものの、それでも輸入採算価格を16円ほど大幅に下回っております。

 東京ゴムRSS3における投資家ポジションは、6月6日から売り越しに転じ、17日時点で「974枚の売り越し」でしたが、翌18日に「156枚の買い越し」へとポジションが転換しました。そして、今朝からの東京ゴムRSS3が大幅高となっております。その反面、ファンドポジションは、5月31日から買い越しに転じ、17日時点で「4401枚の買い越し」でしたが、翌18日時点で「3269枚の買い越し」となりました。

昨日の大幅下落で買い方ファンドが大きく損切りしたものの、それに対して投資家ポジションは、昨日の大幅下落で利食いして売り越しから買い越しへとポジションを転換させました。最近の投資家ポジションは、かなり見事なポジション転換を続けております。

原油市場

6月19日

原油市場

 昨夜のNYダウは、米中通商協議の前進期待の高まりを受けて353ドル高の2万6465ドルまで上昇し、史上最高値まであと486ドル(約1.8%)に迫りました。また、S&P500種株価指数も史上最高値まであと37ポイント(約1.3%)に迫りました。そうした米国株高を中心としたリスクオンの流れを好感して昨夜の原油市場が大きく上昇しました。

 トランプ米大統領は昨夜、自身のツイッターで「習主席と非常に良い電話会談を行った。来週に日本で開催されるG20首脳会議の際に引き続き会談を行う。これに先立ち、われわれの代表団は通商問題を巡る事前協議を実施する。」とコメントしました。また、記者団に対して、「習主席との会談はうまくいくだろう。中国は合意を望んでいる。ほぼ私の予想通りに進んでいる。」と述べました。一方、中国の国営中央テレビは昨夜、「電話会談で習主席は首脳会談の実施に合意した上で、経済、通商上の問題は対話を通して解決する必要があるとの姿勢を強調した。」と報じております。また、習主席が、「相手の正統な懸念に配慮を示すことが重要だ。われわれは米国が中国企業を公平に扱うことも願っている。見解の相違の解消に向け、米中両国の経済、通商チームが対話を継続することに合意する。」と述べたことも報じております。

 これまでは習主席が米中首脳会談に出席しない可能性も指摘され、今回の米中首脳会談での通商協議が決裂する可能性が指摘されておりました。しかし、ここにきて米中通商協議が前進するとの観測が高まり、リスクオンの流れが強まってきました。NY原油は、6月5日の安値(50.6ドル)と6月12日の安値(50.7ドル)で短期的なダブルボトムを形成していただけに、昨夜の米国市場で上げ足が強まりました。そして、本日のNY原油の電子取引が9時半時点で54.5ドルまで上昇しております。NY原油は、6月3日より50.6ドル~54.8ドルの範囲内でのボックス圏相場を続けているだけに、このボックス圏相場の上値抵抗線となっている54.8ドルを突破して更に上昇出来るかに注目でしょう。

 今朝発表されたAPI週間石油在庫統計は、原油が110万バレル減予想に対して81万バレル減、ガソリンが93万バレル増予想に対して150万バレル増、ディスティレートが71万バレル増予想に対して5万バレル減となりました。

白金市場パート3

6月18日

白金市場パート3

 本日の複数のロンドンや南アフリカのレアメタル専門のサイトでは、南ア大手労働組合のAMCUが大幅賃上げ請求を南ア大手白金鉱山会社に対して提示したことが話題となっております。

AMCUは、南ア大手白金鉱山会社に対して最低所得者の平均基本給を現状の月額1万1500ランド(約8400円)から月額1万7000ランド(約12万4000円)への賃上げを要求しました。これは47%の賃上げ要請となります。更に住宅手当、医療援助およびその他の手当に対する組合の要求が現在のパッケージのほぼ2倍の30万ラントに引き上げる要求も表明しております。  こうした大幅賃上げ請求に対して、今回の合併で世界最大の白金生産会社となったジバニエ・スティルウォーター社のCEOは、「AMCUの要求は非現実的かつ手に負えない」としてAMCUの賃上げ要請を棄却しました。

こうしたACMUによる賃金の大幅引き上げ請求を受けて、今回の労使交渉が難航し、長期化するとのコメントが本日からロンドンの複数のレアメタルサイトで目立つようになってきました。しかも、AMCUの組合長が、「白金鉱山会社との労使交渉に関して不平等があるので、私たちが持っている唯一の頼みはストライキする権利です。」と述べ、大手労働組合がストライキもいとわない構えを示してきたことで、白金市場への注目が高まってきたようです。それを反映してユーロ市場取引時間に突入してからNY白金の電子取引が急伸しております。

白金市場パート2

6月18日

白金市場パート2

 2014年頃までは、金価格より白金価格が高いことは普通の事でした。しかし、2015年になると、フォルクス・ワーゲン社でディーゼル車の排ガス不正問題が圧覚し、それから4年間もディーゼル車放れが続きました。その間にドイツの自動車販売台数に占めるディーゼル車の割合が49.5%から昨年9月の29.3%にまで大幅低下しました。ここまでディーゼル車の販売割合が低下し、その反面、ディーゼル車にかわってガソリン車の販売割合が増加すると、ガソリン車の触媒に主に使用されるパラジウムが供給不足となって高騰を続けました。そして、ディーゼル車の触媒に多く使用される白金が供給過剰となり、下落基調を続けました。しかし、4年間続いたディーゼル車離れも昨年秋で終了し、ディーゼル車の販売割合がここにきて増加傾向を強めてきたことは注目でしょう。

5月のドイツでの自動車販売台数は、前年比で16%増加し、年初来で4.5%増加した。そして、自動車販売台数に占めるディーゼル車の割合が33.3%まで回復し、過去最低となった昨年9月の29.3%から回復基調を強めてきました。一方、日本自動車輸入組合が6日に発表した5月の外国車販売台数は、前年同月比3.2%減の2万341台となりましたが、ディーゼル車の販売割合が過去最高となる全体の27.0%まで上昇しました。

2015年から続く白金市場最大の弱材料であった「ディーゼル車放れによる白金需要の減少傾向」が終了し、今度は一転してディーゼル車の販売割合が増加傾向を強めてきました。。。。。。。。。。。。。。。この続きは、会員の皆様に限定してメールにてお送りしております。
無料メール情報会員の申し込みはココをクリックして申し込んでください。

みんコモコラムアワード2015
ColumnAward 2015特別賞

「特別賞」を受賞しました

詳細はこちら
重要事項
通常取引を始めるにあたって
スマートCXを始めるにあたって
重要事項説明
取引開始基準
契約締結前交付書面
金融商品取引法に基づく開示
勧誘方針
個人情報保護法
反社会勢力へ対する基本方針
免責事項
*掲載される情報はサンワード貿易株式会社(以下弊社)が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、弊社は保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
*弊社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
*本ブログに掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
*本ブログは、投資された資金がその価値を維持または増大を保証するものではなく、本ブログに基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、弊社は、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
*投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。
以上の点をご了承の上、ご利用ください
最新記事