松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

天然ゴム市場パート2

2月19日

天然ゴム市場パート2

 東京ゴムRSS3における昨日時点での投資家ポジションが「2122枚の売り越し」、ファンドポジションが「4564枚の買い越し」です。投資家ポジションは、先月下旬から売り越しに転じ、177~184円附近で売り越し枚数を増やしました。しかし、現在の東京ゴムRSS3が191円付近まで上昇しましたので、売り方の投資家の値洗いが大幅に悪化しました。それにより、「投資家による踏み上げ」が加速する可能性も高まってきました。

 東京ゴムRSS3におけるファンドポジションは、先月下旬から買い越しに転じ、東京ゴムRSS3が177~184円附近で推移していた間に買い越し枚数を増やしました。それに対して現在の東京ゴムが191円付近まで上昇しましたので、買い方ファンドの値洗い益が急増したので、ファンドの買い進みが加速する可能性も高まってきました。
東京ゴムにおけるファンドや投資家のポジション

白金市場

2月19日

白金市場

南アフリカ国営電力会社のエスコムで先週10日から5日連続で大規模停電が発生しました。それを受けて南ア・ランド売りもかなり加速しました。エスコムでは、11日に4000メガワット、12日に3000メガワットの電力生産量減少となりました。それに対してゴーダン公共企業相は12日、停電を解消する為の技術支援をイタリアのエネルギー会社であるエネルに要請したことを発表しました。それにより近く発電専門の技術者が派遣されるそうです。そしてゴーダン公共企業相は、一連の停電に対して、「鉱業や工業、製造業からコーヒー店のような小規模事業に至る経済に大きな影響を及ぼしている。」と述べました。

今回の停電の最大の要因は、石炭燃料不足や技術不足、財務悪化、施設の老朽化などが大きく影響しているそうです。エスコムの財務強化に対しては、財務省から今月20日に改善計画が発表されるそうです。南アフリカのラマポーザ大統領は14日、「経営難に陥っている国営石油会社のエスコムを3社に分割する計画こそ、同国経済へのリスクを最小限にとどめる。」と述べております。このラマポーザ大統領による「エスコムを3社に分割する計画」に対しては、労働組合からかなり強い反発があるようです。

エスコムは、南アフリカの電力供給の90%を占める国営企業ですが、近年の石炭価格の高騰が財政を大幅に悪化させました。大連コークスは、この3年間で3.5倍にまで高騰し、大連原料炭もこの3年間で2.7倍にまで高騰しました。石炭消費世界最大の中国は、自国の大気汚染対策により石炭生産を削減させました。それを受けて石炭価格がこの3年間で世界的に高騰しました。南アフリカのエルコムは、電力生産の大半を石炭による火力発電に依存しているので、石炭価格の高騰がエスコムの経営を大幅に悪化させました。それにより石炭が十分に入手出来なくなり、設備投資の減少により施設も老朽化しました。そうしたエスコムの財政悪化に石炭不足、施設の老朽化などが今回の大規模停電を招きました。このようなエスコムの問題を解決するには、かなりの時間と費用が必要となります。それにより、今後も南アフリカで電量供給不安が続きそうです。そうしたことは、電力を大量に消費する同国の白金生産やパラジウム生産にも大きな影響を与えそうです。

ジョンソン・マッセイ社が2月13日に発表したレポートでは、パラジウムの供給不足が2019年に拡大する見通しを示しました。世界のパラジウムの供給不足は、2017年が78万7000オンス、2019年が2万9000オンスでした。そして同社のレポートによる白金価格見通しは、770~920ドルでした。それに対して現在のNY白金の電子取引が808ドル付近で推移しているので、東京白金に対しもしばらく強気な見方も一考かもしれません。

天然ゴム市場

2月19日

天然ゴム市場

 昨日の上海総合株価指数が2.68%高となり、その流れを引き継いで昨日の上海ゴムが夜間取引で3.75%高の1万2185元まで高騰して取引を終えました。

上海総合株価指数は、旧正月による9連休明けから6営業日中3営業日で大幅高となり、13日と14日と18日で最高値を更新しました。上海総合株価指数は、1月4日の安値(2440ポイント)から昨日の終り値(2754ポイント)までで13%も大幅上昇し、昨年10月以来の高値水準まで上昇しました。そうした中国株高を中心としたリスクオンの流れに上海ゴムも追随しているようです。

上海ゴムは、昨日の夜間取引で高騰し、年初から続く1万1980元付近の上値抵抗線を大きく突破し、上総合株価指数と同じく昨年10月の水準まで上昇しました。

本日の東京ゴムRSS3は、本日9:17時点で当限が6.5円高の190.7円、先限が4.7円高の191.7円となり、先限が1月21日に記録した年初来高値(193.4円)まであと2.7円ほどに迫りました。東京ゴムRSS3が2連騰となり、売り越しを拡大させていた投資家ポジションがかなり苦しくなりました。それにより、投資家による踏み上げも予想されます。

 

白金市場パート2

2月18日

白金市場パート2

世界最大の白金鉱山会社である南アフリカのアングロ・プラチナ社は本日、先週の停電の影響を受けて1万4000オンスの白金生産を失ったことを公表しました。

南アフリカ国営電力会社であるエスコムは先週、5日連続で停電を実施しました。それに対してアングロ・プラチナのグリフィスCEOは昨夜、「100メガワットの太陽光発電を建設することも検討している。」と述べているほどです。エスコムの労使交渉が続いており、石炭不足も問題となっております。それに加えて設備の老朽化も問題となっており、エスコムの停電が今後も散発的に発生する可能性が高まってきました。

白金鉱石を採掘すると、副産物としてパラジウムやロジウムなども生産されます。そして、南アフリカの1年間の生産量は、20017年時点でパラジウムが210トン、白金が200トンでした。南アフリカの白金生産は、世界生産の7割強を占め、南アフリカのパラジウム生産は、世界生産の4割ほどを占めます。

パラジウムやロジウム価格の高騰を受けて過去3カ月間の企業利益がアングロ・プラチナ社で前年同期比48%増、インパラ社で56%増、ジバニエ・スティルウォーター社で54%増となり、インパラ社は最高益を記録したそうです。しかし、ここにきて南アフリカの電力供給が不安定となってきた事は問題です。

南アフリカの金や白金の鉱山は、その採掘現場が地下1500~2500mほどであり、鉱石採掘に大量の電力を必要とします。米国や中国、オーストラリアなどの露天掘り鉱山と違って南アフリカの金や白金の鉱山では、電力不足となれば、鉱石採掘を停止させます。近年では、南アフリカでサッカーワールドカップが開催された2010年にも大規模な停電が発生し、それを受けて白金価格が高騰したことがありました。

2月は北半球では「冬場」ですが、南アフリカのような南半球では「夏場」となり、クーラーなどの電力消費量増加を受けて電力不足となり易い季節です。北半球の日本で夏場に電力不足が発生しやすい事と同じです。それに加えて南アフリカの国営電力会社のエスコムの労使交渉が難航しており、石炭供給不足や設備の老朽化も加わり、今後も電力不足が続く可能性もあります。それにより、電力を大量に使用する白金やパラジウム鉱石の採掘が更に減少する可能性も高まってきました。

天然ゴム市場パート3

2月18日

天然ゴム市場パート3

 タイの前政権はインラック政権でしたが、軍事クーデターにより2014年からはプラユット政権となりました。インラック前首相は現在、海外逃亡中であり、インラック元首相の兄であるタクシン元首相も海外逃亡中です。

 タイでは、価格低迷に苦しむタイ南部の天然ゴム農家が2014年にバンコクで大規模デモを実施しました。そのタイ南部の天然ゴム農家による大規模デモに途中からバンコク住民も参加して当時のインラック政権に対する反政府デモに拡大しました。それによりタイの複数の政府機関が住民に占拠されて一時的な無政府状態となりました。そこで当時のプラユット陸軍大佐率いるタイ陸軍がインラック政権に代わって軍事政権を樹立させました。そうした経緯もあり、プラユット首相が自らタイゴム委員会の委員長になったとされております。その後、「コメの買い上げ制度に関し、首相在任中に国に多額の損失を与えた」としてインラック元首相に対して禁固5年の実刑判決が下され、それを逃れるためにインラック元首相が海外逃亡しました。

インラック元首相とその兄となるタクシン元首相が共に海外逃亡中ですが、今回の総選挙でタクシン派政党が勝利することになれば、タイ北部~中部の稲作農家を支持基盤としてきたインラック元首相とその兄となるタクシン元首相に敵対してきた政党への圧力が強まることになりそうです。そうしたことを考えれば、現政権がタイ南部の支持率アップの為に天然ゴムの価格テコ入れ策を投入する可能性は高そうです。先月の3カ国会合では、天然ゴムの輸出削減策に対してタイだけが反対しましたが、今月21~22日に開催される3カ国会合では、タイが賛同して輸出削減策が実施される可能性に注目するべきかもしれません。

天然ゴム市場パート2「今月の3カ国協議の行方」

2月18日

天然ゴム市場パート2「今月の3カ国協議の行方」

 今月の天然ゴム市場の注目は、21~22日にバンコクで開催される国際3カ国協議会(ITRC)となりそうです。今回の3カ国会合では、前回と同様に「天然ゴム30万トンの輸出削減策」が話し合われる予定です。1月19~20日に開催された前回の3カ国会合では、天然ゴム30万トンの輸出削減策に対してインドネシアとマレーシアが賛同しましたが、タイが反対したので、輸出削減策が合意出来ませんでした。しかし、今回の3カ国会合では、総選挙を意識してタイが輸出削減策に賛同する可能性は高そうです。

 前回の3カ国会合は1月19~20日に開催されました。その後、タイ中央選挙管理委員会は1月23日、先延ばしされていた総選挙を3月24日に実施することを決定しました。ようやく総選挙の日程が決定したことを受けてタイの現政権は、支持基盤でもあるタイ南部の支持率アップの為に、今回の3カ国協議で天然ゴムの輸出削減策に賛同する可能性は高そうです。特にタイ北部~中部の稲作農家を支持基盤となるタクシン派政党が優勢との見方もあるだけに、現政権としてもタイ南部の支持基盤強化のためには、天然ゴム市場への価格テコ入れ策の投入が有効かと思われます。現政権とタクシン派政党とのこれまでの対立を考えれば、現政権がタイ南部の支持率アップを図ることは、当然のことかもしれません。それにより東京ゴムRSS3は、1月21日に記録した年初来高値(193.4円)を上回る可能性もあります。

みんコモコラムアワード2015
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