松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

原油市場パート4

4月24日

原油市場パート4

 ドイツのIFO企業景況感指数(4月)が17時に発表され、市場予想平均や前月発表値を上回る内容となりました。それを受けてユーロドルが上昇。そうした対ユーロでのドル安が進んだことを受けて、ブレント原油が2時間で1ドルほど上昇し、前日記録した年初来高値を更新しました。また、東京バージガソリン(10月限)も昨夜記録した年初来高値を更新し、現在は600円高の6万2400円付近で推移しております。

 17時過ぎからのユーロドルの上昇に対してNY金の電子取引が2ドル(0.14%)程度しか上昇していないものの、ブレント原油が1ドル(1.5%)ほど上昇していることから、ブレント原油の地合いの強さが感じられる反面、NY原油の地合いの弱さも感じられます。
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東京バージガソリン10月限の60分足
東京バージガソリン10月限の60分足

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原油市場パート3「長期化する地政学的リスクの上昇」

4月24日

原油市場パート3「長期化する地政学的リスクの上昇」

 サウジアラビアを中心とする中東連合は、21日夜にイエメンのフーシ派に対する先月26日から続く空爆を停止し、これまでの「決意の嵐作戦」から「希望回復作戦」へと移行することを発表しました。しかし、サウジアラビアは、翌22日夜からフーシ派に対する空爆を再開し、翌23日も空爆を続けております。23日は、首都サナアの東北に位置するタエズやアデン、同国中部に位置するイブなどへの空爆が行われており、南イエメン地域での政府軍とフーシ派との戦闘も激化しているようです。今でもフーシ派が首都サナアや地方都市のアデンなどを占領しており、戦闘の長期化が懸念されております。

 リビアからの難民流出に関するEU首脳会議が23日開かれ、地中海におけるEUのパトロール船舶を増加させることが決定しました。リビアでは、2つの政府が存在することから、首都トリポリ周辺で政府軍同士の戦闘が続いております。また、過激派組織の「暁部隊」が首都トリポリの大部分を支配していることから、政府軍と暁部隊との戦闘も続いております。イスラム国勢力と政府軍との戦闘も続いております。また、イスラム国勢力が同国内のダルナとシルトの2の都市を占領していることから、イスラム国勢力と暁部隊との戦闘も行われており、リビアでは、「三つ巴の戦い」というより「4つ巴の戦い」の様相を呈しております。1951年にリビア連合王国が誕生しましたが、1969年のリビア革命によりカダフィー独裁政権が41年間も続きました。リビアはこれまで長らく王制政権や独裁政権を続けてきただけに、「アラブの春」という独立運動の拡大を受けて2011年に民主主義に移行したものの、民主主義がうまく機能していないようです。

米国の空爆支援による有志連合のイスラム国勢力への攻撃が昨年8月から続いているものの、解決のメドが見えてこない状況です。イスラム国勢力は、有志連合による「ティクリート奪還作戦」により、イラクでの占領地が減少したものの、その分、シリアでの占領地を拡大させているようです。アラブ諸国は、サウジアラビアの南に隣接するイエメンのフーシ派との戦闘を続けていると同時に、サウジアラビアの北に隣接するイラクやシリアのイスラム国勢力との戦闘も続けており、その両方で戦闘の長期化が懸念されております。そして、戦闘の影響が中東や北アフリカの主要油田地帯に及ぶこととなれば、原油が急騰する可能性もあります。今後も原油市場は、中東や北アフリカの地政学的リスクの上昇に支えられて堅調地合いを続けると見るべきかもしれません。

原油市場パート2

 米石油掘削大手のベーカーヒューズ発表による全米オイルリグ数は、昨年10月10日の1609基から4月17日の734基まで減少しました。そして、昨年からの原油暴落を受けて今後も更に減少を続ける可能性が高まっているようです。ベーカーヒューズは、原油暴落を受けて財政が悪化し、石油大手のハリバートンからの買収を承諾しました。また、今週21日に発表されたベーカーヒューズの2015年1~3月期決算では、財政赤字に転落したことが報告され、それにより4~6月期にオイルリグ数を30%削減する方針も伝えられております。また、世界最大の油田サービス会社である米シュルンベルジュの1~3月期決算では、純利益が前年同期より40%ほど減少し、1万1000人の人員削減計画が発表されました。石油関連企業の1~3月期決算が前期より大幅に悪化しており、それに伴う人員や設備投資の削減計画の影響により、石油生産の減少ペースが加速する可能性もあります。全米原油生産は、3月13日に日量942万バレルまで増加したものの、その後は減少傾向に転じております。そして、米シェールオイル開発による地震等の被害も注目され始めております。

オクラホマ州とテキサス州の科学者らが今週21日に発表した調査結果では、シェール開発に伴う廃水注入作業と地震の間に関連性があることが発表されました。それによると、ここ数年にオクラホマ州中部で発生した数百回にわたる地震の大半が廃水注入作業によって引き起こされた可能性が非常に高いという内容でした。この調査結果を踏まえてオクラホマ州のファーリン知事は、地質学者が突き止めた成果の重要性を認め、地震の増加に対応して規制を強化する方針を示しました。オクラホマ州政府によると、同州で昨年、マグニチュード3.0以上の地震が585回発生し、過去30年間に発生した地震回数の合計を上回りました。シェール開発と地震との関連性については、最近、よく取り沙汰されていることです。また、地震で自宅の煙突が崩れて怪我を負ったとして、オクラホマ州在住の住民が同州のエネルギー会社を提訴しており、今も係争中です。テキサス州でも同様の損害賠償訴訟が係争中です。今回の科学者らの調査結果により、廃水注入作業と地震の因果関係が認められれば、エネルギー開発会社が損害賠償金を支払うことになるばかりか、今後のシェール開発にも影響を与えます。地質断層に液体を注入すれば巨大な岩の塊の潤滑材となり、岩塊同士のずれを引き起こして地震が発生するそうです。それにしても、昨年のマグニチュード3.0以上の地震発生件数が、過去30年間の合計を上回っていることには驚かされます。

原油暴落によりシェールオイル開発業者の財政が大幅に悪化しており、米石油掘削大手のベーカーヒューズでさえ、買収されることになりました。米国のベーカーヒューズなどの水圧破砕サービス会社は、2014年1月時点で61社あったものの、今では41社にまで減少しました。スイスの油田サービス会社のウェザーフォード・インターナショナルは今週22日、「水圧破砕業務を提供する企業は約20社となる可能性がある。」と指摘しており、年末までに現在の41社の半分ほどが破綻するか売却されるとの見通しを示しました。その理由を「石油会社による支出削減」としております。原油下落に伴い石油業界全体で削減された支出は1140億ドル(約13兆6000億円)に上るとの報告もあります。こうしたところにも、原油暴落の爪あとの大きさが伺えます。もし米国の水圧破砕サービス会社が今の半分ほどにまで減少すると、米国のシェールオイル生産も大幅に減少することになります。米国は世界最大の原油生産国ですが、その半分ほどをシェールオイルが占めていることから、年末に向けて原油価格が大幅上昇する可能性もあるのではないでしょうか。

 


全米原油生産
全米原油生産

米オイルリグ数
オイルリグ数


原油市場

4月24日

 23日の原油市場は、サウジアラビアを中心とする中東連合の空爆が21日に再開されたことに加え、米国のガソリン需要の増加やクッシング原油在庫の減少が伝えられたことに反応して上昇。

 サウジアラビアを中心とする中東連合は、先月26日から続く「決意の嵐作戦」によるイエメンのフーシ派に対する空爆を停止し、「希望回復作戦」に移ることを発表。しかし、その翌21日から空爆を開始しました。イエメンでは、首都サナアや地方都市アデンなどがまだフーシ派に占領されており、サナアやアデン、タエズ、南イエメンでの戦闘が続いております。

 エネルギー情報会社のジェンスケープは、21日終了週のクッシング原油在庫が減少したことや、ガソリン需要が増加していることを発表しました。クッシング原油在庫は、昨年10月頃まで1800~2000万バレル付近で推移していたものの、昨年10月下旬頃から増加を続け、半年間で3倍強にまで膨れ上がりました。昨年10月10日の1965万バレルから4月17日の6220万バレルまでの大幅増加となっております。昨年10月のOPEC総会で減産が見送られたことを受けて原油が暴落を始めると、それと共にクッシング原油在庫が増加を続けました。石油元売り大手は、原油を買い付けて精製し、市場に販売するまでに1ヶ月程度の時間を要します。暴落時に原油を買い付ければ、それを精製して販売する頃には石油製品価格も大幅に下落していることから、石油元売り大手が暴落時に原油の買い付けを減少させる傾向もあります。それによりクッシング原油在庫が半年間で3倍強にまで膨れ上がったようです。しかし、NY原油が3月18日の42.03ドルから15ドルほどの上昇となったことで、強気相場入りとなり、それに触発されて石油元売り大手の原油買い付けが活発化し始めたようです。テクニカルでは、安値から20%以上の上昇を強気相場入りとされております。

 エネルギー情報会社のジェンスケープは、ガソリン需要の増加も指摘しております。米製油所稼働率が2月27日の86.6%から4月17日の91.2%まで上昇しており、石油製品需要の増加傾向を示しております。また、製油所稼働率が上昇してガソリンへの精製量も増加を続けているが、それでも全米ガソリン在庫が2月中旬頃から減少傾向を続けていることは、米国のガソリン需要の増加を裏付けているようです。ここに来てようやく米エネルギー需給に変化の兆しが現れ始めたことから、エネルギー関連銘柄に対する強気な見方も一考ではないでしょうか。


クッシング原油在庫
クッシング原油在庫

全米ガソリン在庫
全米ガソリン在庫

米製油所稼働率
製油所稼働率

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原油市場「サウジアラビアが空爆再開」

4月23日

原油市場「サウジアラビアが空爆再開」

 昨夜の原油市場は、EIA週間在庫統計が弱材料となったものの、サウジアラビアがイエメンのフーシ派に対して空爆を再開したことを受けて上昇。

サウジアラビアを中心とする中東連合は、21日夜にイエメンのフーシ派に対する先月26日から続く空爆を停止し、これまでの「決意の嵐作戦」から「希望回復作戦」へと移行することを発表しました。しかし、サウジアラビアは、翌22日夜からイエメンのフーシ派に対する空爆を再開しました。イエメン政府のタエズにある第35旅団基地がフーシ派に占領されたことを受けてサウジアラビアが空爆を再開したようです。

サウジアラビアを中心とした中東連合が先月から2300回もの空爆を行い、フーシ派の武器・弾薬庫の80%が破壊されたことが伝えられております。しかし、フーシ派は、イエメンの首都サナアの占領を続けており、地方都市アデンの大部分を占領しております。ただ、サウジアラビアにとっての脅威であったフーシ派の超距離ミサイルがほぼ壊滅したことから、1ヶ月近く続いた空爆を21日に一旦停止させたのかもしれません。しかし、イエメンの首都サナアやアデン、タエズ、南イエメンでの戦闘は今後も続きそうです。

みんコモコラムアワード2015
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