松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

原油市場

先週末の過去記事です

11月14日

原油市場

昨夜のNY原油が77ドル付近から74.2ドル付近まで急落しました。OPEC総会が今月27日に迫っているものの、現時点でOPEC生産枠の減産に賛成を表明しているのがイラン、ベネズエラ、リビア、エクアドルと少数に留まっていることから、27日のOPEC総会で減産に踏み切らないとの見方が先行している模様。また、昨日発表のEIA週間石油在庫統計では、原油在庫が市場予想平均の80万バレル増に対して170万バレル減と予想外の減少となったものの、オクラホマのクッシング原油在庫が170万バレル増となったことがやや嫌気された模様。

EIA発表による全米原油在庫は、2008年から2011年にかけて3億5000万バレル前後で推移し、2012年から現在まで3億5000万バレル付近から4億バレル付近で推移しており、現在が3億7847万バレルですから、現在は過去2年間の平均的な原油在庫量です。しかし、米国の原油生産が、1983年からの統計で初めて日量900万バレルを上回ったことが気になります。しかしそれは、米国でのシェールオイルブームによるものであり、シェールオイルの生産コストが1バレル=75ドル付近とされているものの、そのコストラインを昨夜のNY原油が割り込んだことも注目する必要がありそうです。

今月10日の石油連盟の会合でOPECのバドリ事務局長が「決めるのは時期尚早だが、個人的には生産枠を引き下げるとは思わない。難しい決定になるだろうが、自分では生産枠の引き下げは全くないと思っている」と述べており、クウェートのオメール石油相が「OPEC加盟国が総会で生産枠の引き下げを求めるとは考えていない。」と述べていただけに、27日のOPEC総会で生産枠据え置きとの見方が先行している模様。しかし、10日の石油連盟の会合では、複数のOPEC高官から「1バレル=70ドルならOPECが行動に出る。」とのコメントが伝えられていることから、今の原油価格の下落は、「OPEC総会に向けての催促相場」の様相を呈していると受け止めるべきかもしれません。また、OPEC高官発言により「70ドルまで下がらなければ、OPECは動かない」という思惑が広がったことで売りが先行していると判断するべきかもしれません。

NY原油がシェールオイルの生産コストとされている水準(75ドル付近)を割り込んだことや、70ドルにまで下落するとOPECが減産に踏み切る可能性があることから、今月27日のOPEC総会に向けてそろそろ東京ガソリンの買い場探しも一考ではないでしょうか。

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ゴム市場

 中国の北京で今月5日から11日の日程でAPEC会議が開催されました。APEC開催中に、北京及びその周辺地域で約2000社が工場などの操業停止、約1900社が減産措置、約1700ヶ所の工事現場の作業停止が義務付けられました。更に北京への自動車乗り入れ規制なども実施された。こうした国家プロジェクトレベルの取組みにより、北京に一時的な青空が蘇りました。中国の習近平国家主席は10日夜、APEC首脳会議の歓迎式典で、このところ続いている晴天を「APECブルー」と表現し、「ここ数日、私が毎朝起きてまず最初にすることは、北京の空気の汚染度がどれほどかを調べることだ。遠方から来る客人が北京で心地よく感じてもらえるよう、霧が少しでも少なければと願っている。」とのスピーチを行いました。そうした「APECブルー」への取組みにより、上海非鉄金属市場や上海ゴムも影響を受けることとなりました。上海ゴムは、APEC会議が開幕した5日にストップ安を含めて暴落し、APEC会議が閉幕した翌12日に急騰しました。そして昨日、天然ゴム生産国連盟は、2014年の世界の天然ゴム生産高見通しを前年比1%減の1105万トンと発表しました。世界の天然ゴム消費が過去30年間で毎年平均3%前後の増加を続けていることから、昨年の世界の消費量(約1132万トン)から3%増加した1165万トンが今年の世界の消費量と仮定すると、今年は60万トンの供給不足となる計算です。供給過剰がはやされて急落を続けた天然ゴム市場なだけに、「実は供給不足でした」ということになれば、天然ゴム市場に与える影響も大きなものがあります。

天然ゴムの世界生産は、前年比で1990年が2.7%増、1995年が3.7%増、2000年が2.1%増、2005年が5.8%増、2010年が3.1%増となり、国際天然ゴム連盟による2015年予想が5%増、2020年予想が4.5%増です。天然ゴムの世界生産は、1980年時点で約381万トンでしたが、毎年3%前後の安定した増加を続け、2013年時点で約1203万トンにまで増加しました。しかし、2009年のリーマンショックなどによる世界恐慌の年の生産高は、例外的に前年比で落ち込みました。

 天然ゴムの世界消費は、前年比で1990年が3.5%増、1995年が2.8%増、2000年が4.2%増、2005年が4.7%増、2010年が3.2%増となり、国際天然ゴム連盟による2015年予想が4.2%増、2020年予想が4.5%増です。天然ゴムの世界消費は、1980年で約377万トンでしたが、毎年3%前後の安定した増加を続け、2013年時点で約1132万トンにまで増加しました。2000年以降で天然ゴムの世界消費が前年比で落ち込んだのは、2008年と2009年だけであり、その時は、リーマンショックなどによる「100年に一度の金融危機」に陥ったことが原因とされております。リーマンショックの年に天然ゴムの世界生産と世界消費が前年より低下したことは、当時の世界経済を思い出せば、ある程度仕方がなかったことかもしれません。当時は、東京ゴムが一時100円付近まで急落し、産地天然ゴム価格が生産コストとされる水準を大きく割り込んだことで、天然ゴム生産が激減しました。そして、ここに来て産地現物価格が生産コストを大きく下回ったことで、産地で生産を放棄する天然ゴム農家が増加しており、再び世界生産が前年を下回る可能性が出てきたようです。

ドル円がこの2年間で1ドル=78円付近から116円付近まで38円幅ほど円安に進んだことで、国内天然ゴムの輸入採算価格も大幅に変化しました。それにより、東京ゴムのチャートと、シンガポールゴムや上海ゴムのチャートがかなり違っております。今の200円台に回復した東京ゴムに対して割高感を感じている投資家も多いのではないでしょうか。しかし、今の上海ゴムやシンガポールゴムのチャートを見ると、割安感を感じる投資家が多いのではないでしょうか。東京ゴムは、2008年12月にリーマンショックの影響から一時的に100円付近まで下落したことがありますが、産地現物価格が2008年12月当時の水準近くまで下落していることを理解している投資家は少ないのかもしれません。もしドル円が2年前の時から変化しなかったら、今の東京ゴムは、204円(東京ゴムの現在値)÷116円(今のドル円)×78円(2年前のドル円)=135円という計算となります。もし今の東京ゴムが135円であれば、割安感を感じる投資家が多いのではないでしょうか。シンガポールゴムや上海ゴムの月足チャートを添付しているので、参考にしてください。

国際ゴム研究会(IRSG)は今年9月に、今年の世界の供給過剰見通しを今年5月に発表した71万4000トンから37万1000トンへと大幅修正し、来年の世界の供給過剰見通しを20万2000トンと発表しました。今年5月の見通し発表から9月の見通し発表で大幅修正した理由をIRGSは、価格が大幅に下落したことにより、生産者の生産意欲が低下したことと説明したが、その発表後から産地現物価格が生産コストとされる水準を割り込み、産地現物価格が下落を続けたことから、昨日天然ゴム生産国連盟から発表されたような内容にまで今年の生産高見通しが下方修正されたのではないでしょうか。これまで供給過剰をはやして急落を続けてきた天然ゴム市場なだけに、「実は供給不足に陥っていた」ということになれば、マーケットの雰囲気が一変するかもしれません。


上海ゴムの月足
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シンガポールゴムRSS3号の月足
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金相場「法案成立すれば、金価格が18%上昇の可能性」

 これまでの金相場は、株高とドル高に圧迫される展開を続けてきました。NY金は、先週7日に約5年ぶりの安値となる1132ドルの安値を記録し、現在は1158ドル付近で推移しております。NYダウが先週5日から5営業日連続で最高値を更新したが、それでもNY金が先週7日以降でじり高を続けていることは注目でしょう。一方、ユーロドルが先週7日に2年ぶりの安値を付け、そうしたドル高圧力が金相場を圧迫し続けてきましたが、ユーロドルが先週7日以降でじり高の展開となり、NY金もじり高の展開となっております。ユーロドルが今年5月の1ユーロ=1.4ドル付近から半年かけて1.235ドル付近まで大きく下落しました。ユーロドルが過去10年間で1ユーロ=1.2ドル付近まで下落したことは、今回で5回目となることから、ここからのユーロドルの下値抵抗は相当なものとなることが予想されます。5年ぶりの安値にまで下落したNY金にとって、今月30日に控えているスイス金準備売却禁止法案の国民投票が起爆剤となる可能性が出てきました。

スイスの中央銀行であるスイス国立銀行の金準備売却禁止法案の是非を問う国民投票が今月30日に実施されます。 スイス国民党が示したこの禁止案は、スイス国立銀行資産の少なくとも20%を金で構成することを求めています。 しかし、現在のスイス国立銀行は、資産の7.8%(1040トン)しか金を保有しておりません。もし、この法案が可決されることとなれば、スイス国立銀行が現在の金保有率の7.8%を20%にまで引き上げることとなります。現在のスイス国立銀行の資産残高が5220億スイス・フラン(約62兆374億円)であることから、約1500トンの金塊、現在の価格で約6兆4500億円相当の金塊を購入することが義務付けられます。米銀大手のバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)の発表した推計では、スイス国立銀行が約1500トンもの金塊を購入することとなれば、金価格が18%上昇するという見通しを発表しました。現在の東京金が4300円付近で推移していることから、もし18%の価格上昇となれば、5074円まで774円上昇する計算となります。今月30日の金準備売却禁止法案に対する国民投票で法案賛成が過半数を占めることとなれば、NY金が5年ぶりの安値に沈んでいるだけに、金相場がバンカメの予想を上回る急騰劇を演じる可能性もあります。

スイスでは、過去10年間で同国国立銀行が保有する金を大量に売却したことに憤慨している国民が多く、それらの国民が「スイスの金を救え」をスローガンに、スイス国民党が示した金準備売却禁止法案を推し進める運動が広がりを見せております。スイス世論調査機関がスイス放送協会と協力して先月24日に公表した世論調査の結果は、金準備売却禁止法案に賛成が44%、反対が39%、未回答が17%という結果となりました。法案賛成が多数を占めているものの、法案成立のための過半数には達しておりません。しかし、「スイスの金を救え」というスローガンのもとに法案成立への運動が広がりを見せていることを考慮すると、法案成立の可能性もあります。

ここでの注目は、今月30日の国民投票の行方より、今月30日の国民投票に向けて、5年ぶりの安値に沈むNY金市場が緊張を高めるということかもしれません。これから30日の国民投票に向けていくつかの最新の世論調査が発表されることも予想されることから、金相場にとって緊張感が高まる可能性があります。しかも、先月24日に発表された世論調査で法案賛成が44%にまで達しているだけに、法案賛成の可能性に注目する投資家の増加も予想されます。スイスでは、「スイスの金を救え」というスローガンのもとに法案賛成への運動が広がりを見せていること、そして、NY金が5年ぶりの安値に沈んでおり、ユーロドルが1ユーロ=1.2ドル付近まで下落したことが過去10年間で今回が5回目であることなどを考慮すると、ここから金相場に対して強気な見方も一考ではないでしょうか。バンカメが示した「法案が成立すれば、金価格が18%上昇」との見通しも魅力を感じます。


NY金の週足
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ユーロドルの月足
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円相場

 ドル円は、昨日19時ごろに1ドル=116円10銭付近まで円安が進み、今朝7時ごろにも一時116円01銭付近まで円安が進み、現在は115円65銭付近で推移。昨日15時半比60銭の円安となり、国内商品先物銘柄の外電換算値を引き上げております。

 昨夜のユーロドルが1ユーロ=1.24ドル付近から1.25ドル付近まで上昇し、ユーロに対してドルが大きく下落しました。ドルインデックスの通貨構成割合の57.6%をユーロ通貨が占めており、ドルインデックスが下落しました。主要通貨に対してドル安が進んだものの、それでも日本円が対ドルで円安に進んだことは注目であり、それだけ今回の円安の流れが力強いということでしょうか。




日本円の15分足
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ユーロドルの15分足
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