松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

原油市場パート2

 ブレント原油やNY原油の電子取引は、今朝から小動きです。ドル円が今朝から40銭ほど円安に動きました。

サウジアラビアを中心とするアラブ連合によるイエメンのフーシ派への空爆が再開されました。人道的援助を目的とした5日間の平和的停戦が期限切れとなったことを受けて、空爆が再開されたようです。一方、イスラム国勢力は、イラクの首都バクダットから113キロしか離れていない地方都市のラマディを制圧したことを表明しております。米軍の空爆支持を受けた有志連合による攻撃により、イラクやシリアのイスラム国勢力が劣勢に立たされているとされておりましたが、今月になってからイスラム国勢力によるラマディ制圧や、イラク最大級の石油精製所であるベイジ製油所の制圧などが続いており、ここに来てイスラム国勢力の巻き返しが強くなってきたようです。再びイエメン情勢とイスラム国情勢が緊張し始めており、中東の地政学的リスクの上昇が警戒されるところでしょうか。

ゴム市場パート2


 上海ゴムの取引中心限月である9月限は、7日に1万5270元まで上昇して年初来高値となったものの、その後、下落に転じました。そして、14日に大幅安となり、翌15日は小幅安でした。しかし、本日18日は朝からじり高を続け、約2%高まで上昇して本日午前の取引を終えました。上海ゴムが今月4日以来の大幅高となったことを受けて東京ゴムも急伸し、現在は東京ゴム先限が3円高の223.5円付近で推移。

タイの現物価格(ハジャイのRSS3号)は、6営業日連続で上昇となり、本日は58.28バーツです。上海ゴムや東京ゴムのじり安基調に反してじり高基調を続けたタイの現物価格の堅調さは注目でしょう。タイの現物価格を円換算すると、58.28バーツ×3.5749円(バーツ円換算)=約208円換算となります。これに輸入諸経費をキロあたり8円で計算すると、輸入換算価格が216円換算となりますが、現在の東京ゴムの当月限は213円付近で推移しております。一方、現在のシンガポールゴムRSS3号を円換算すると、1.84ドル×119.6円(ドル円換算)=約220円換算となります。これに輸入諸経費をキロあたり8円で計算すると、輸入採算価格が228円換算となります。タイの現物市場価格より、シンガポールゴムや東京ゴムなどの先物市場価格の方が先行して大きく動く傾向があります。これは、現物市場と先物市場の違いでしょう。タイの現物価格やシンガポールゴムによる輸入採算価格を現在の東京ゴムの当月限がかなり下回っております。東京ゴムが12日に年初来高値を記録し、翌13日と14日が下落しましたが、先週末15日から2日続伸となったことで、テクニカルにも変化が出てきました。そして本日の上海ゴムの急騰により上海ゴム市場の流れも変化し始めたようです。


東京ゴムの日足
東京ゴムの日足

上海ゴム9月限(取引中心限月)の日足
上海ゴムの日足

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ゴム市場

 東京ゴムは、12日に266.8円まで上昇し、年初来高値となる3月2日の266.7円を10銭上回ったところから下落に転じました。これによりダブルトップを指摘するアナリストも多くなってきたようです。また、東京ゴムが今月12日に226.8円まで上昇し、3月2日に記録した年初来高値を0.1円上回ったところから下落に転じたことで、テクニカル的な売り人気が高まったように感じられます。「鬼より怖い一文新値」という相場格言があり、以前の高値を僅かに上回ったところから下落に転じると、テクニカル的な売りのサインとされております。東京ゴムが4月21日からの半月間で30円幅の上昇となったことで、高値警戒感も高まっていたところに、「鬼より怖い一文新値」となれば、テクニカル的な売り人気が高まっても仕方がないところかもしれません。そして、上海ゴムの取引中心限月である9月限が7日に1万5270元まで上昇したものの、14日に1万4110元まで下落したことを指摘するアナリストも多いのではないでしょうか。ただ、先月からの急騰劇では、東京ゴムと上海ゴムとの上げ幅が違いすぎます。東京ゴムは12日に266.8円まで上昇し、2ヶ月前の高値を10銭上回ったところから下落に転じました。しかし、上海ゴムは、7日に1万5270元まで上昇し、2ヶ月前の高値(1万3635元)を1635元ほど上回りました。これをキロあたりの円換算にすると、(1635元÷1000kg)×19.2743円(元円換算)=約31円換算となります。上海ゴムの7日の高値は、2ヶ月前の高値をキロあたり31円換算も上回った計算となります。それに対して東京ゴムの12日の高値(226.8円)は、2ヶ月前の高値を10銭上回っただけです。

 シンガポールゴムの先月安値は165セント付近ですが、現在値が182セント付近ですから、先月安値から17セントほどしか上昇していないことは注目でしょう。スリトラン・アグロインダストリーやハルシオン・アグリなどインドネシアの大手ゴムメーカーが大幅な価格引き上げ計画を先月21日に発表し、同国の複数の大手ゴムメーカーも賛同しました。そして、タイの複数の大手ゴムメーカーも賛同しております。特に注目は、スリトラン・アグロインダストリーとハルシオン・アグリの2社だけで世界生産の約2割を占めることでしょう。先月のシンガポールゴムRSS3号の安値が165セント付近であり、まだ先月安値から20セント程度しか上昇しておりません。しかも、インドネシアとタイの複数の大手ゴムメーカーが大幅な価格引き上げ計画に賛同していることから、シンガポールゴムの下値は浅いと考えるべきかもしれません。そしてシンガポールゴムRSS3号の182セントを円換算すると、1.82ドル×119.6円(ドル円換算)=約217.7円となります。それに対して東京ゴムの当月限が212円付近で推移していることから、東京ゴムの当月限がシンガポールゴムの当月限よりかなり割安換算となっていることも注目でしょう。


東京ゴムの日足
東京ゴムの日足

上海ゴム9月限(取引中心限月)の日足
上海ゴム9月限の日足

シンガポールゴムの日足
シンガポールゴムRSS3号の日足

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原油市場

 先週末のNY原油市場は、主要通貨に対してドル安が進んだものの、軟調に推移。対ユーロでのドル安が今月12日から続いているものの、それでもNY原油が小動きを続けていることは、これまでの上昇に対する調整場面となっているのかもしれません。

ベーカーヒューズ社から先週末に発表された全米オイルリグ数は、前週比8基減の660基です。前週発表値が11基減、前々週発表値が24基減ですから、減少ペースが鈍くなってきたようです。昨年10月10日の1609基から660基まで大幅減少したことから、そろそろ減少ペースに歯止めがかかるのかもしれません。

著名投資家であるジョージ・ソロス氏のソロス・ファンド・マネジメントは、1~3月期に住宅建設株とエネルギー株の保有を増やしたことが伝えられております。原油が大暴落したところでエネルギー株の保有を増やすあたりは、「さすが」といったところでしょうか。

イスラム勢力がイラクの首都バクダットから113キロ離れた地方当市であるラマディの制圧宣言を行ったことが伝えられております。また、イスラム国勢力によるテロの警戒も高まっているようです。イスラム国勢力は14日、バグダディ指導者のものとする音声メッセージを公開し、世界のイスラム教徒に対し、シリアやイラクでの戦闘参加や自国での武装蜂起を呼び掛けました。それによるとバグダディ指導者は、「組織の支配地域で戦闘に参加することがすべてのイスラム教徒の義務だ。参加できなければ、自分が住む場所で武器を取れ。」と主張しております。ロンドン警察庁の発表では、英国からシリアに渡航した英国人の過激派が700人ほどに達しており、その内、帰国も数百人に達していることから、単独で英国内でのテロ攻撃を図ろうとする者や周到な準備をした組織的な攻撃をもくろむ集団などの存在が予想されると指摘しております。先週のバグダディ指導者による呼びかけに対して、欧州全体でテロへの警戒が高まっていることは注目でしょう。


東京バージガソリンの日足
東京バージガソリンの日足

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白金市場「GFMS PLATINUM SURVEY 2015」

5月15日

白金市場「GFMS PLATINUM SURVEY 2015」

 ロイターGMFSより発表された「GFMS PLATINUM SURVEY 2015」は、1オンス=1000ドルまでの下落を示唆しており、全体的にやや弱気な内容でした。GFMSのアナリストは、「白金が上昇する可能性は限定的で、今年は1オンス=1000ドルを試しても驚くに値しない。弱気な理由は供給増だ。具体的には、南アフリカの生産量が22%増加することが予想されているほか、自動車触媒からのリサイクルも10%増える見通しだ。」と指摘しております。ただ、昨年の南アフリカ白金鉱山大手3社で5ヶ月間に及ぶストライキが実施されたことから、今年の白金生産が昨年を22%上回っても、それほど驚くことではないのかもしれません。また、今年の世界の白金需要が772万オンスに達し、8年ぶりの高水準となることも見込まれております。現在のNY白金の電子取引は、1158ドル付近で推移しています。GFMSのレポートでは、一時的に1000ドルまで下落する可能性が示唆されているものの、今年の平均価格見通しが1170ドルであることから、それほど弱気なレポートとも受け取らないほうがいいのかもしれません。それよりも今のNY白金にとっては、ドル相場の行方のほうが重要かもしれません。

原油市場パート3「中東の地政学的リスク2」

 イランの小型艇が14日、ペルシャ湾を航行中のシンガポール籍の貨物船に向けて発砲し、貨物船がホルムズ海峡の近くにあるアラブ首長国連邦のフジェイラ港に無事逃げ込んだことが伝えられております。また、同じくシンガポール船籍の石油製品運搬船がイラン艦艇に攻撃されたが、これもホルムズ海峡の近くにあるアラブ首長国連邦のフジェイラ港に無事逃げ込んだことが伝えられております。ホルムズ海峡は、石油輸送の要所であり、イランとアラブ首長国連邦の間にあります。中東からアジアへの石油輸送は、ホルムズ海峡やスエズ運河に通じるバブルマンデブ海峡などが重要な要所となります。ホルムズ海峡付近でイラン船による攻撃が相次ぎました。サウジアラビアは、「公海における船舶への射撃は国際法違反だ。」と、イランを非難しております。一方、バブルマンデブ海峡に対しては、イエメンのイスラム教シーア派系武装組織の「フーシ派」が3月末にバブルマンデブ海峡の近くにあるバブルマンデブ軍事基地を制圧したことから、緊張が高まっております。ホルムズ海峡とバブルマンデブ海峡での緊張がこれ以上高まれば、地政学的リスクの上昇に原油価格が反応する可能性もあります。

イエメンのイスラム教シーア派過激組織であるフーシ派占領地へイランの人道援助船が向っており、これに対してサウジアラビアが入港前に積み荷の調査を要求しているが、それに対してイランが拒否しております。イラン参謀副長は、「イラン船に対しサウジアラビア及び米海軍が介入すれば、湾岸全体が炎に包まれる。」と警告しております。ただの人道援助船であれば、食料品や医療品などが積載されていることから、積み荷の調査に支障がないはずです。本当に人道援助物資だけを積載しているのか疑問視されているようです。

米下院本会議は14日、イランの核開発をめぐる先進6カ国との協議が6月末までに最終合意に達した場合、米議会がその内容を検証して可否を採決できる法案を、賛成400、反対25の圧倒的多数で可決しました。上院は先週同法案を可決しており、あとは同法案をオバマ大統領が署名する見通しです。先進6カ国とイランとの核協議が先月に「枠組み合意」となったことで、6月末の最終合意期限までに合意される可能性も見えてきました。それによりイランへの経済制裁が解除され、イラン産原油輸出が増加するとの観測も高まりました。しかし、昨日の米議会での採択により、イランへの経済制裁の解除が難しくなったようです。


東京バージガソリンの日足
東京ガソリンの日足

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みんコモコラムアワード2015
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