松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

白金市場分析「ファンドの大量な因果玉がNY白金を重くしている」

 東京金がこの2か月間ほど横ばいを続けているものの、東京白金がその間に高値から180円ほど下落し、ここにきて下げ足がやや早まってきました。一時は、南アフリカの白金鉱山大手3社が5か月間近くもストライキを続けて注目を集め、それを受けてファンドが大量買いを続けたものの、価格がそれほど上昇出来なかった反動が出始めたのかもしれません。NY白金のファンドなど大口投資家の買い越し枚数は、今年7月に約4万8千枚にまで膨らみ、13年1月以来の大量買い越し枚数となりました。7月15日時点でNY白金の総取組高7万2433枚に対して大口投資家の買い玉が5万6238枚(買い越し枚数では4万8650枚)にまで達し、大口投資家の買い玉が買い玉総数の約78%を占め、異常なほどにファンドの買いが増加しました。年明けには2万枚程度であった買い越し枚数が7月には約4万8千枚にまで膨らみ、現在(8月12日時点)でもまだ4万6934枚と高水準な買い越し枚数を維持しております。現在のNY白金価格は、年初とほぼ同等な水準なのですが、年初よりファンドの買い越し枚数が2万7千枚ほど増加しており、結論から言うと、ファンドの大量な買い玉が高値掴みしてしまったという事になります。

 以前にも今回のようにファンドの買い越し枚数が膨れ上がったことがありました。NY白金が12年8月の3500ドル付近から13年2月の5300ドルまで上昇し、ファンドの買い越し枚数が4万5千枚付近まで膨れ上がりました。1800ドル幅も上昇する過程でファンドの買い越しが4万5千枚ほどにまで膨れ上がったのですから、その時のファンドの買い進みは「成功」と言えるでしょう。しかし、今回は、ファンドが年初より大量の買い進みを演じたものの、現在値が年初とほぼ変わらないのですから、ここにきて買い方ファンドの失望売りが出始めたという事でしょうか。前回の13年1月にファンドの買い越しが4万5千枚ほどにまで膨らんだ時は、その後のファンドの手仕舞い売りと共にNY白金が4か月間で1200ドルほどの急落を演じました。年初よりファンドが記録的な買い進みを演じたものの、NY白金がほとんど上昇出来なかった事は事実であり、大量に膨れ上がったファンドの買い玉の整理が、今後のNY白金市場の課題かもしれません。

 ファンドの買い越し枚数が7月15日に4万8655枚にまで達したものの、現在(8月12日時点)でも4万6934枚にまでしか減少しておらず、いまだファンドの大量買いが居座っております。ファンダメンタルズ的には、世界生産の約半分を占める南ア白金鉱山大手3社が1月から5ヶ月にわたり続いたストライキを実施したインパクトは大きかったのですが、鉱山会社の備蓄在庫が市場予想を大きく上回っていた為に上値が抑えられる事となりました。すでにストライキが終結しており、先月後半ごろからファンドの手仕舞い売りが少し出始めております。しばらくは、ファンドの手仕舞い売りに押される展開が続くのかもしれません。しかし、ゴールドマンサックスは先月、白金の採算価格を1425ドルと発表しており、この水準を割り込むと、コスト割れ懸念からの値ごろ買いが出てくる事も考えられます。現在のNY白金の電子取引が1425ドル付近で推移しており、ちょうど現在値が、ゴールドマンサックスが示した「生産コスト」という水準になるようです。そうなると、コスト意識からファンドの手仕舞い売りが更に遅れることも考えられます。現在のNY白金市場の買い玉総数の約78%がファンドの買い玉であり、それら買い玉の値洗いが芳しくないことを考えると、しばらく上値が重い展開が続き、ファンドの手仕舞い売りとともにじりじりと失速する事も考えられます。簡単に言えば、NY白金市場では、ファンドの買い玉が記録的な枚数にまで膨れ上がっており、それらの多くが「因果玉」となっているのです。そうしたNY白金市場の内部要因を理解した上で、今後の白金市場を考える必要があるのかもしれません。

前場市況2「ドル円が103.96円」

 ドル円が9時ごろから上昇を続けており、現在は103,88円付近で推移し、一時103.96円付近まで円安が進みました。昨日12時ごろに103円台に突入した円相場がいつのまにか104円台目前となっております。11:10時点、東京金5円高、東京白金13円安、東京ガソリン560円高、東京ゴム3.0円高、東京トウモロコシ20円安です。

10:45に発表された中国のHSBC製造業PMI(8月)は50.3ポイントとなり、市場予想平均である前51.5ポイントを下回り、前月の51.7ポイントから大きく低下して8か月ぶりの低水準となりました。NYダウの電子取引は今朝から小動きです。日経平均は130円高付近、上海総合株価指数は0.4%安付近で推移。8月のHSBC製造業PMIが予想以上の低下となったものの、中国株の下落が小幅にとどまっており、経済成長の鈍化により政府が景気刺激策を講じるとの見方が中国株の下落を小幅に留めている模様。上海銅1.9%高、上海亜鉛1.0%高、上海ゴム1.1%高付近で推移しております。特に上海ゴムは、HSBC製造業指数の発表を受けて一時0.4%高付近まで軟化したものの、現在は本日の高値付近で推移しております。

前場市況1「上海ゴム急騰の可能性」

 ドル・円は、今朝5時前に一時103.85円まで円安が進み、現在は103.77円付近で推移。昨日15時半比60銭の円安となり、東京商品取引所銘柄は総じて堅調に推移。特に東京ゴムの上昇が目立っており、一時4.4円高の203.7円まで上昇。9:25時点では、東京金2円高、東京白金19円安、東京ガソリン440円高、東京ゴム3.3円高、東京トウモロコシ30円安です。

 昨日の夜間取引で上海銅が2.49%高、上海亜鉛が1.47%高となり、上海非鉄金属銘柄が全体的に急騰しました。先月下旬ごろからダウントレンドを続けていた上海非鉄金属銘柄ですが、週明けから続伸を続け、昨日の夜間取引で大幅高を記録しました。それにより日本時間10時から始まる上海期貨交易所の非鉄金属銘柄は、昨夜の夜間取引での急騰を受け継いで取引が始まることが予想されているようです。上海期貨交易所の大半の銘柄が非鉄金属銘柄であることから、同取引所の花形銘柄でもある上海ゴムも急騰する可能性が高まっております。特に上海ゴムは、先週14日に5年ぶりの安値を記録した直後なだけに、反動高に警戒するところかもしれません。

海外市況

 NYダウは3日続伸となり、59ドル高の1万6979ドル。ドル・円は、昨日15時半比50銭の円高となり、103.65円付近で推移。8:35時点での外電換算は、東京金4円高、東京白金14円安、東京ガソリンは、ブレント原油で700円高、NY原油で860円高、東京トウモロコシは60円安です。

FOMC議事録では、労働市場が予想以上に急速な回復を遂げているとしたものの、さらに確固たる回復が示されるまでは利上げの前倒しを望んでいないことが示された。その一方で多くの参加者は、委員会の目標に向けた収束が予想より速いペースで起きた場合、金融政策による緩和措置を現在見込まれているよりも早期に引き揚げ始めることが適切になる可能性があるとも示された。利上げ開始時期の見通しについては、経済活動や労働市場、物価上昇率に関する今後の動向次第とているようです。また、利上げの枠組みの多くの要素について、ほとんどの参加者がFFレートを引き続き主要政策金利とすることが適切とした。米株式市場では、労働市場の改善が一様でない中、景気刺激を続ける方針が示唆されたと受け止められて上昇した模様。しかし、為替市場では、想定より早く利上げが始まる可能性が高まっていることが指摘されたと受け止められてドル高が進行した模様。株式市場と為替市場では、議事録に対する受け止め方が少し違っているようです。玉虫色の内容とまではいかないにしても、議事録に対する受け止め方が見方によって違っている模様。

 NY金は、対ユーロでのドル高により、ドルの代替銘柄としての金買いが後退して下落。また、早期利上げ懸念も金相場を圧迫した模様。

 原油市場は、予想以上の在庫減少を受けて上昇。EIA週刊石油統計は、原油在庫が175万バレル減予想に対して447万4000バレル減、クッシング原油在庫は前週比175万5000バレル増。

 本日は、中国のHSBC製造業PMI(8月)が10:45に発表される予定です。事前予想では、前月と変わらずの51.5ポイントです。中国の重要な経済指標ですから、この発表後のゴム市場や原油市場の動向が注目されそうです。
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ドル市場分析「ドル高の行方は?」

 今週は、22日のFOMC議事録や26日のジャクソンホールでのイエレンFRB議長演説などが注目されているようです。しかし、26日の同議長演説では、主に労働市場についての演説内容となることから、マーケットの注目を集めている「利上げ時期へのヒント」となる可能性が低いと思われるだけに、やはり今週の注目は、22日のFOMC議事録といったところでしょうか。FRBは、早ければ来春にも利上げする準備を進めているとの見方もあるだけに、10年ぶりの利上げ実施に対するマーケットの注目が高まっております。

 ここにきてユーロドルが10か月ぶりの安値、ドル円が4か月ぶりの高値となり、対ユーロや対円でのドル高が目立っております。米国では、良好な住宅市場の拡大や、予想を上回る第2四半期決算の発表が続いており、NYダウが最高値に迫る勢いです。更に、低調なCPIの伸びとなるなど、早期利上げ時期を意識させるバックボーンに包まれてきたように感じられます。そうしたことからドル買いの魅力を感じている投資家も多いのかもしれません。その反面、ゼロ成長が意識されるほど脆弱なユーロ圏経済によるユーロ売り、予想以上の貿易赤字拡大による円売りなどにより、対ドルでユーロや円が売られやすくなるバックボーンも指摘されております。テクニカル的にも、ユーロドルの下落トレンドやドル円の上昇トレンドが神経質な局面に達しております。過去3回のFOMCでは、将来的な利上げの方法についての計画が議論の多くを占めていただけに、次の9月のFOMCでは、「いつから」ではなく,「どのようにして」金利を引き上げるかの判断に迫られているとの見方もあるようです。そうした意味でも、今夜のFOMC議事録が注目されそうです。本日の東京商品取引所銘柄は、円安の流れに支えられて全体的に堅調に推移しております。ドル円も1ドル=103円30銭付近まで上昇しており、今年5月ごろからの上値抵抗線となっていた103円10銭付近の抵抗線を突破して上げ足を速めている模様。ここは更なる円安進行に警戒が必要かもしれません。

後場市況2

 ドル円は、12時ごろから40分間で35銭ほど上昇して103.2円付近まで円安が進み、その後、少し緩む場面もありましたが、15時ごろに103.25銭まで円安が進みました。ドル円が7月末の上値を超えて4か月ぶりの水準まで上昇し、昨日15時半比で一時70銭ほどの円安となりました。そうした円安進行を背景に東京商品取引所銘柄は全体的に堅調に推移。日中取引の終値は、東京金14円高、東京白金2円安、東京ガソリン490円高、東京ゴム1.5円高、東京トウモロコシ120円高です。NY金やNY原油の電子取引は、今朝から比較的小動きで推移。NYダウの電子取引も今朝から小動きです。対ユーロや対円でドルが上昇したことが目立ちました。ユーロドルも今朝からじり安となり、9か月ぶりの水準付近まで下落。良好な米住宅指標の発表によりドル買いが促進され、日本の貿易収支(7月)が市場予測を上回る赤字となったことで円が売られた模様。ここにきてドルが大きく上昇してきただけに、今夜のFOMC議事録(7月29~30日開催分)の内容に神経質になりそうです。

 上海非鉄金属銘柄は、全体的に一時小幅安にまで軟化したものの、午後からプラス転換し、上海非鉄金属の主力銘柄でもある上海亜鉛や上海銅も大幅上昇となりました。それに伴い上海ゴムも一時マイナス転換したものの、午後からプラス転換して上昇。これで上海非鉄金属銘柄の大半が3日続伸となり、上海ゴム市場への影響が注目されるところでしょうか。

 原油市場では、6月下旬の高値からブレント原油もNY原油も15ドルほどの下落となっており、これまで安定した下落トレンドを続けてきただけに、どこまで下がるのか注目されております。今夜は米EIA週刊石油在庫統計の発表と、NY原油9月限納会が注目されております。昨夜は、ブレント原油が小幅高となったものの、NY原油の期近限月が納会を前にして下落しました。また、26日のロシアとウクライナとの首脳会談も気になるところでしょうか。
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