現在の東京金は、前日比70円安付近まで急落しております。NY金は、11日に一時1280ドルまで上昇しましたが、現在は1244ドル付近まで下落しております。また、NY金は、2月11日に1260ドルまで上昇したものの、その後の1か月間で20ドル程度しか高値更新しておりません。年初からの米国株の急落により、米国の利上げ見通しが大きく後退したことでNY金の上げ足が加速しました。しかし、ここにきて米国の利上げ見通しが再び高まり始めており、それが金相場を圧迫し始めた模様。
ブルームバーグの調査では、先物トレーダーによる6月までの米国の利上げ見通しは、1か月前の6%から52%まで上昇しているそうです。一方、ウォール・ストリート・ジャーナルが企業のエコノミストや経済学者に対して実施した調査では、米国の利上げ見通しは、3月が3%、4月が6%、6月が76%です。米国の利上げ見通しが高まれば、「金利のつかない金投資」に対する弱材料となります。
NY金におけるファンドなど大口投資家の買い越し枚数は、3月8日時点で17万4810枚まで増加し、昨年の最高買い越し枚数まであと1万4115枚に迫りました。ファンドの買い越し枚数が近年最高水準付近まで膨らんだことに加えて米国の利上げ観測が高まってきたことから、ここはNY金の急落に注意するところかもしれません。 NY金の日足
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