東京ゴムは、9月上旬から下旬にかけて200円付近から175円付近まで大きく下落しました。その間にドル円が1ドル=102円付近から6円ほど円安に大きく進んだことで、産地価格ほどの下落とはなりませんでした。シンガポールゴム・RSS3号は、9月上旬から下旬にかけて180セント付近から30セントほど暴落しました。産地価格が9月に大幅下落となり、生産コストとされる水準を2割ほど下回る値段を記録した原因は、中国や日本の天然ゴム輸入業者による産地での買い控えが響きました。7月頃からの緩やかな天然ゴム価格の下落トレンドを受けて、中国や日本の天然ゴム輸入業者に先安感が高まったことを受けて、現地での買い付けを極端に減少させたようです。

 タイでは、5月の軍事政権樹立で治安が安定するまで何カ月も続いた政情不安により、輸出全体が低迷を続けておりました。しかし、タイ商務省が28日に発表した9月の輸出量は、前年比3.19%増となり、久しぶりに増加に転じました。その発表でタイ商務省は、特に天然ゴムの輸出が大幅減少したが、それでも輸出全体が増加することが出来たと説明しております。タイ商務省は、タイの9月の天然ゴム輸出は、前年比27.8%減少と発表しております。中国や日本の天然ゴム輸入業者が、9月になって極端なほど現地での買い付けを減少させたことで、産地価格がコスト水準を2割も下回る原因となったようです。下記のコメントは、今月2日に製作した過去記事です。参考にどうぞ。


10月2日

ゴム市場「国内在庫が激減」
本日発表された全国生ゴム営業倉庫在庫は、前句比(1句は10日間)697トン減の1万4251トンです。この1ヶ月間では、入庫合計が1387トンに対し、出庫合計が6172トンとなり、入庫量が激減しました。こうした傾向は、今週発表された東京商品取引所の生ゴム指定倉庫在庫でも同じ傾向が示され、1ヶ月間での入庫量が179トン、出庫量が2777トンでした。全国生ゴム営業倉庫在庫は、この4ヶ月間で8000トンほど減少しており、この減少ペースが続くと、半年後に在庫が無くなる計算です。また、東京商品取引所の生ゴム指定倉庫在庫も、このままの減少ペースが続けば、4ヵ月後に在庫がなくなる計算です。今週発表された2つの国内在庫発表を見ても、極端なほどに入庫が減少しております。天然ゴムの下落が続いたことで先安感が高まり、輸入業者が産地での買い付けを極端に減らしていることが原因となっているようです。こうした傾向は中国市場でも顕著となり、中国最大の天然ゴム在庫となる青島天然ゴム在庫は、昨年に過去最高となる36万トンを記録したが、今では15万トン程度にまで激減しました。このように先安感から中国や日本の輸入業者が極端なほど産地での買い付けを手控えているようですが、そのことが産地天然ゴムを更に下落させる要因となってきました。しかし、産地現物価格が上昇に転じることになれば、これまで手控えてきた日中の輸入業者の買い付けが活発化することが予想されます。タイ政府が昨日夕方に今後10年間の減産計画を発表し、先月後半には天然ゴムを購入するための融資額300億バーツ(農家からの買取りに150億バーツ、ゴムの加工に150億バーツ)を承認しており、あとは、何かのきっかけ次第で産地価格が上昇に転じる可能性もあるだけに、東京ゴムの上昇に対して注目するところではないでしょうか。


上記の記事は、今月2日に製作した過去記事です。


日本の9月の全国生ゴム営業倉庫在庫は、入庫合計が1387トンに対し、出庫合計が6172トンとなり、出庫ペースが前月からほとんど変化しなかったものの、入庫ペースが激減しております。東京商品取引所の生ゴム指定倉庫在庫でも同じ傾向が示され、1ヶ月間での入庫量が179トン、出庫量が2777トンでした。このように日本の天然ゴム輸入業者も、先安感の高まりから産地での買い付けを極端に減少させたようです。全国生ゴム営業倉庫在庫は、この4ヶ月間で8000トンほど大幅に減少しておりますが、その間の国内需要は、ほとんど変化しませんでした。特に注目は、中国の青島天然ゴム在庫が、昨年の36万トンから、今では15万トン程度にまで激減したことでしょう。その間の中国天然ゴム消費が安定していたことから、中国の天然ゴム輸入業者がどれだけ産地での買い付けを減少させたかが伺えます。

 しかし、今月になって大半の生産国は、インドネシアが提示した「キロ=150セントの最低販売価格設定案」に賛同しました。そして、タイとインドネシアとマレーシアの政府が、共に天然ゴム農家に対する支援策を発表しました。更に、タイ政府が「2ヶ月以内に生産コストとされる60バーツにまで現物価格を引き上げる」という政府方針を発表し、ゴム農家への支援策として580億バーツ(約1915億円)の支援策を承認しました。また、マレーシアが生産コストを下回る値段で天然ゴムを販売しないことを約束したことも伝わっております。こうした産地状況の急変により、これまで産地での買い付けを極端に減少させ続けてきた中国や日本の天然ゴム輸入業者は、ここに来て慌てて産地での買い付けを進めようとしている模様。しかし、タイとインドネシアとマレーシアの天然ゴム農家は、各政府が天然ゴム農家への支援策を決定していることから、売り渋りを見せているようです。本日12:15時点の東京ゴムは、当月限6円50銭高、先限2円10銭高となり、当月限の上げ幅が目立ちます。これも産地情勢の急変を反映しているのでしょう。