11月21日
サクソバンクの昨年末の大胆予想
ゴールドマン・サックスが「翌年の金融市場予想に基づく投資アイデア」を発表しました。昨年末にゴールドマンが発表した6つのアイデアは、「4つが当たり、1つが外れ、1つがどちらでもない」という結果となりました。ゴールドマンの「翌年の金融市場予想に基づく投資アイデア」の発表も年末の風物詩ですが、サクソバンクの毎年恒例となっている「大胆予想」もそろそろ発表される時期です。
下記は、昨年末にサクソバンクが発表した「2014年の大胆予想」です。
1.EUは富裕税でソビエト型経済に回帰
2.反EU勢力に牛耳られる欧州議会
3.米国に迫るデフレの影
4.FOMC、全力で住宅ローン金利の上昇を回避
5.CAC40は40%急落
6.フラジャイル・ファイブ通貨の対米ドル相場は25%下落
7.アマゾン、ツィッターなどのIT企業5社の株価が暴落する
8.ドル円相場が80円を割りこみ、日銀が政府債務帳消しに動く
9.ブレント原油は80ドルまで下落
10.ドイツ経済も不況に
上記の①や②などは、かなり過激な予想であり、現実味が薄くちょっと大胆予想過ぎるのではとさえ感じられます。しかし⑨は、昨年末のブレント原油が110ドル付近で推移していた時に80ドルを予想しており、昨年末当時ではまさに「大胆予想」でしたが、現在のブレント原油が79ドルですから、「見事」としかいえません。しかし、⑧の「ドル円相場が80円を割りこみ」という見通しは、正反対の結果となりました。また⑦も外れております。しかし、⑩は、結構いいところまで予想できたようにも感じられます。サクソバンクの「大胆予想」は、「一見、大胆すぎる予想に感じられるものの、もしかして的中するかも?」というような予想であり、的中させることより、大胆すぎる予想で投資家を楽しませることが目的とも感じられます。一方、ゴールドマンの「翌年の金融市場予想に基づく投資アイデア」は、現実味が感じられます。