11月26日

中国の利下げにあまり反応しない商品市場

 李首相が中国経済の成長減速に対処するため、新たな成長の原動力を見いだすよう求めたことから、先週末夕方に中国人民銀行が大方の予想に反して利下げを発表しました。利下げ発表直後は、原油市場や非鉄金属市場が反応して急伸したが、その後失速しており、中国の利下げ実施に対して商品市場全体が恩恵を受けていないように感じられます。今回の中国の利下げ実施が大方の予想外の出来事でしたが、中国の利下げ効果に対して疑問視する向きが多かったようです。

 利下げ実施に対し、「不良債権の増加や利益率の伸び鈍化に直面している国内銀行にとって収益悪化につながりかねない。」との意見もあるようです。また、利下げが実施されても、デフォルト増など問題を多く抱えている中小企業に対して、大手銀行が融資に対してこれまでの慎重姿勢を崩さないのではとの意見もあるようです。そして、貸出金利を自由に設定できる信託会社の融資残高が9月末時点で5兆2000億元(約100兆円)にまで膨らんでおり、2年前の利下げ時の2倍にまで膨れ上がっていることから、今回の利下げ実施の効果も薄れるとの見方もあるようです。中国の利下げ実施に対して様々な障害を指摘する向きが多いことから、中国の利下げ実施に対して原油市場を中心とした商品市場全体があまり利下げの恩恵を受けていないようです。