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後場市況1「本日のOPEC総会を見据えて」


11月27日 

後場市況1「本日のOPEC総会を見据えて」

 ドル円が今朝から20銭ほど円高に進み、現在は1ドル=117円40銭付近で推移。本日のOPEC総会を意識して今朝からNY原油が80セント、ブレント原油が1ドルほど下落しました。特にブレント原油は、今朝から一時1ドル30セントほど下落する場面もありました。それを受けて東京ガソリンが今朝の寄り付き値(7万3080円)から一時7万1390円まで1690円も下落する場面もあり、現在は7万1730円付近で推移。

 上海ゴムは、1.5%安付近で寄り付いたが、その40分後ぐらいからプラス転換となり、20元高で前場の取引を終えました。ドル円が昨日15時半比で30銭ほど円高ですが、上海ゴムが小幅高であることに対して東京ゴムの下げ幅がやや大きいようです。東京ガソリンが寄り付き後から大きく下落した事や、東京金が寄り付き後から35円ほど下落したことなどの連想売りで東京ゴムも売られた模様。ただ、1日の出来高が140万枚を記録するほどの上海ゴムが上昇していることから、上海ゴムの上昇に逆らっての東京ゴムの下落にも限界があるというところでしょうか。

 これまでOPEC総会に向けて減産の意思を表明していたイランですが、イランのザンギャネ石油相は26日、「原油市場に関する同国の立場について、サウジアラビアに近い」と述べたことが原油市場を圧迫した模様。特にサウジアラビアの石油相が数時間前に原油安対応で減産を支持しない可能性を示唆していただけに、イランも減産をあきらめたのではとの観測が広がったようです。

 本日のOPEC総会に向けて、大方のコンセンサスが「減産はせず、生産枠順守で合意」となってきたように感じられます。OPECが3年前に生産枠を過去最高の日量3000万バレルに引き上げてからの34ヶ月中で30ヶ月が生産枠を生産量が上回っているだけに、「減産はしないが、生産枠順守で合意する」となる可能性が高いと考えるべきかもしれません。

ソシエテ・ジェネラルの石油市場調査責任者は、「OPEC総会で減産も生産枠順守も合意しなければ、ブレント原油が米国のシェールオイル生産に打撃を与える1バレル=70ドルにまで下落する」との見通しを発表しております。現在のブレント原油は、76.5ドル付近で推移しております。今月になってOPEC高官より「70ドルまで下がらなければ、OPECは動かない」という発言が伝えられていることからも、本日のOPEC総会で減産も生産枠順守も合意されなければ「ブレント原油であと6ドル程度の下落」との見方が弱気派の見通しというところでしょうか。

本日のOPEC総会で「減産も生産枠順守も合意できなかった」となり、ブレント原油が2~3ドル下落することとなれば、「たとえ下がってもブレント原油が70ドルまであと3~4ドル程度」というような心の余裕を持って明日の東京ガソリン市場で「押し目買い」を狙ってみることも一考かもしれません。しかし、「減産はしないが、生産枠順守で合意」となれば、ブレント原油の大幅下落をあきらめて明日の東京ガソリン市場で買い場を探すことも一考かもしれません。

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