ブレント原油が今月上旬の86ドル付近から本日の71ドル付近まで15ドルも下落しました。また、NY原油の電子取引が今月上旬の81ドル付近から本日の68ドル付近まで13ドルほど下落しました。それでもシンガポールゴムは、月初から小動きを続けております。原油価格が下落すれば、石油から精製される合成ゴム価格が下落することから、その影響で天然ゴムも連れ安となる傾向が以前からありました。しかし、原油価格が月初から暴落しているが、それでも小動きを続ける産地価格の底堅さは注目でしょう。そして、ブレント原油とNY原油が昨日15時半比で5ドルほど下落しているが、それでも本日の東京ゴムの日中取引と上海ゴムがプラスサイドで取引を終えております。上海ゴムに関しては、昨日も上昇しているほどです。原油の暴落でも下落しない天然ゴム市場の地合いが強まってきたようです。

現在のシンガポールゴムRSS3号は157セントです。そして現在のタイの12~1月積みRSS3号FOBオファー価格は159セントです。先月上旬よりインドネシアが提示した「キロ=150セント以下での安値非売案」に生産国の大半が同意していることから、産地価格が150セント以下に下がる可能性は低いようです。そして、すでにシンガポールゴムRSS3号が157セントまで下落していることから、産地価格の下値余地はほとんどないという考え方が必要かもしれません。そうした産地価格の底堅さが、原油の暴落でも天然ゴムがほとんど下がらない理由ではないでしょうか。


シンガポールゴムの日足
シンガポールゴム日足

東京ゴムの日足
東京ゴム日足

情報提供 : (株)インベステック
※本画面に掲載されている情報の著作権は、インベステック及び各情報提供会社に帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、インベステック及び各情報提供会社は一切の責任を負いません。