NYダウは、100ドル安の1万7180ドル。NYダウの終値ベースでは、6営業日で780ドルほど下落。ユーロ圏株(ユーロストック50)が2.7%安となり、この6営業日での急落により年初からの上げ幅をすべて吐き出したことになります。ファロス・トレーディングのマネジングディレクターは「原油相場が材料になっているのは間違いない。株式相場は当初上げたが、原油が下げるとそれに追随した。ドルもそうだ」と述べており、原油価格の続落により欧米の株価が下落した模様。

NY原油の電子取引は、ナイジェリア石油労組のストが始まったことやリビアの情勢不安を材料に昨日18時頃に59ドル付近まで上昇。しかし、アラブ首長国連邦(UAE)エネルギー相が「原油価格が1バレル=40ドルに下げても、OPECは減産を見送るだろうと」との発言を手がかりに21時ごろから下落に転じ、今朝5時半頃に55.4ドル付近まで急落し、現在は56ドル付近で推移。ブレント原油も昨日18時ごろに63.4ドル付近まで上昇したが、今朝5時半後ごろに60.4ドル付近まで下落。

ノースダコタ州バッケンシェール層地域の原油の井戸元価格が11月28日に1バレル当たり49.69ドルの安値を記録したが、そのときのNY原油が64ドル付近まで下落しておりました。しかし、ここに来てNY原油が55ドル付近まで下落しており、一部のシェールオイル油田の井戸元価格は、40ドル前半まで下落している模様。これでは、米シェールオイルの大半が採算コスト割れとなります。米シェールオイル生産は、すでに米国石油生産の4割を占めており、コスト面からも今回の原油の続落が行き過ぎとの意見も多いようです。しかし、「行き過ぎも相場」ということでしょうか。

NY金は、原油価格の続落によりインフレ期待が後退したことに圧迫されて続落。外国為替市場では、リスクヘッジの円買いが進みました。


NY原油の日足
NY原油の日足

ブレント原油の日足
ブレント原油の日足

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