昨夜のNY原油は、納会によるサヤ滑りや中東連合によるイエメンへの軍事介入の終了に反応して下落しました。

サウジアラビアを中心とする中東連合は、イエメンへの軍事介入を終了させました。中東連合による「決意の嵐」作戦により、これまで2300回もの空爆が実施され、イエメンの過激派組織であるフーシ派の武器・弾薬庫の80%が破壊されたことも伝わっており、大方の目標達成というところでしょうか。イエメンでの「決意の嵐」作戦が終了したことから、いよいよ有志連合によるイスラム国勢力への殲滅作戦が始まりそうです。特にイスラム国勢力の本拠地とされるイラクのモスルを奪還する「モスル奪還作戦」が近づけば、中東産油国での地政学的リスクの上昇に注意が必要となりそうです。

今朝発表されたAPI週間石油在庫統計は、原油550万バレル増、ガソリン110万バレル増、ディスティレート170万バレル増となり、クッシング原油在庫が57万2000バレル増でした。製油所処理量は、前週比11万1000バレル減となり、製油所稼働率がやや低下した模様。週間石油在庫統計に対する市場予想平均は、原油290万バレル増、ガソリン70万バレル減、ディスティレート120万バレル増、製油所稼働率が0.4%上昇の92.7%ですから、今朝のAPI週間石油在庫統計の発表は弱材料となりそうです。

NY原油の日足
NY原油の日足

情報提供 : ()インベステック
※本画面に掲載されている情報の著作権は、インベステック及び各情報提供会社に帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、インベステック及び各情報提供会社は一切の責任を負いません。