下記のコメントは、本日午前にメール情報会員に配布した12ページにも及ぶ週間レポートの一部です。
参考にどうぞ


原油市場の総括

 サウジアラビアは4月21日、3月26日から続く空爆を停止し、これまでの「決意の嵐作戦」から「希望回復作戦」へと移行することを発表しました。しかし、サウジアラビアは、翌22日夜からイエメンのフーシ派に対する空爆を再開しました。その後もサウジアラビアによるフーシ派への空爆が続き、現在ではイエメンのほぼ全土にわたって空爆が実施されており、以前にも増して戦闘が激化しております。

ペルシャ湾のホルムズ海峡で4月28日、イラン軍の艦船がマーシャル諸島船籍の貨物船に警告射撃をしたうえで同船を拿捕しました。米国防総省によると、イラン軍は同海峡の国際航路帯を通過していた貨物船に対し、イラン領海へ向かうよう要求したが、船長は当初これを拒否したことから、イラン海軍艦が警告射撃を行って貨物船を拿捕したようです。貨物船からの救難信号を受け、同海峡から約100キロの海域に展開していた米海軍の駆逐艦が現場へ向かったことも伝わっております。またCNNによれば、ホルムズ海峡で24日に米船籍の貨物船がイラン軍艦4隻に一時的に包囲、追跡されたことも伝わっております。アラビア半島東側のペルシャ湾にあるホルムズ海峡における緊張が高まっております。そして、イエメンのバブルマンデブ海峡にあるバブルマンデブ軍事基地がフーシ派に占領されたことを受けて、アラビア半島西側の紅海にあるスエズ運河に通じるバブルマンデブ海峡の緊張も高まっております。中東からの石油輸送の大動脈とされるホルムズ海峡とバブルマンデブ海峡の緊張が高まっており、両海峡での緊張が更に高まることとなれば、原油価格が急騰する可能性もあります。

イエメンのフーシ派とサウジアラビアを中心とした中東連合との戦闘は、「イエメンを舞台にしたイランとサウジアラビアとの代理戦争」とも言われております。サウジアラビアによるフーシ派への空爆が再開されたことを受けてイランの軍艦がイエメン沖に向かい、それをけん制するために米国の軍艦もイエメン沖に向ったことから、イエメンを舞台にしたイランと米国との緊張も高まっております。

リビアでの2つの政府同士の対立や反政府派武装組織と政府軍との戦闘、暁部隊とイスラム国勢力による反政府派武装組織同士の戦闘などが続いております。また、シリアやイラクを舞台に有志連合とイスラム国勢力との戦闘も続いております。今の中東~北アフリカでは、イエメン、リビア、イラク、シリアなどで激しい戦闘が続いており、中東から北アフリカにかけての産油国における地政学的リスクの更なる上昇も懸念されております。全米原油生産が3月20日の日量941万バレルをピークとして緩やかな減少傾向を続けております。4月中旬~下旬に発表が集中した石油関連企業による2015年1~3月決算発表では、多くの石油関連企業から人員や設備投資の大幅削減計画が発表されました。それを受けて4~6月期の原油生産が更に減少する可能性も高まってきたようです。また、石油製品の需要増加を受けて米製油所稼働率が1月16日終了週の85.5%から上昇基調を続けております。特にガソリン需要は、これから春の行楽需要を向え、更に夏場に需要のピークを迎えます。そして心配されていたクッシング原油在庫の増加基調も、ここに来て21週ぶりに減少に転じたことから、在庫増加に対する警戒が和らぎ始めたようです。。。。。。。。。この続きは、会員の皆様に限定してメールにてお送りしております。会員の皆様は、お送りしたメールの内容を参考にしてください
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