5月15日

白金市場「GFMS PLATINUM SURVEY 2015」

 ロイターGMFSより発表された「GFMS PLATINUM SURVEY 2015」は、1オンス=1000ドルまでの下落を示唆しており、全体的にやや弱気な内容でした。GFMSのアナリストは、「白金が上昇する可能性は限定的で、今年は1オンス=1000ドルを試しても驚くに値しない。弱気な理由は供給増だ。具体的には、南アフリカの生産量が22%増加することが予想されているほか、自動車触媒からのリサイクルも10%増える見通しだ。」と指摘しております。ただ、昨年の南アフリカ白金鉱山大手3社で5ヶ月間に及ぶストライキが実施されたことから、今年の白金生産が昨年を22%上回っても、それほど驚くことではないのかもしれません。また、今年の世界の白金需要が772万オンスに達し、8年ぶりの高水準となることも見込まれております。現在のNY白金の電子取引は、1158ドル付近で推移しています。GFMSのレポートでは、一時的に1000ドルまで下落する可能性が示唆されているものの、今年の平均価格見通しが1170ドルであることから、それほど弱気なレポートとも受け取らないほうがいいのかもしれません。それよりも今のNY白金にとっては、ドル相場の行方のほうが重要かもしれません。