2012年12月26日から第2次安倍政権が発足し、「アベノミクス」と呼ばれる政策により、低迷していたドル円が長期上昇トレンドに突入しました。ドル円の月足チャートを添付しております。これまでのドル円の上昇トレンドは、上昇期と半年間ほどの保合い期間を繰り返してきたことに注目でしょう。ドル円は、今月15日の1ドル=119円付近から28日に一時124円台まで5円ほど急騰しました。こうした急激な円安進行の原因は、ファンドなど大口投資家による日本円の売り越し枚数が極めて低水準にまで減少していたことが原因とされております。

 ドル円が昨年4月の1ドル=101円付近から昨年12月の121円付近まで20円ほど円安が進んだときは、IMM日本円の大口投資家による売り越し枚数が6万枚ぐらいから12万枚程ぐらいまで増加しました。さすがに大口投資家による売り越し枚数が昨年12月に12万枚にまで増加すると、日本円の売られすぎが警戒され、それまでの円安進行が止まりました。2013年10月から2014年1月にかけてドル円が10円ほど円安に進んだときも、IMM日本円の大口投資家による売り越し枚数が12万枚付近まで膨らんだところで、それまでの円安進行が止まりました。昨年の1月や9月にIMM日本円の大口投資家による売り越し枚数が12万枚付近まで増加したタイミングでそれまでの円安進行がストップしたことから、そのあたりが今後の円安進行の参考となりそうです。ちなみに、5月19日時点でのIMM日本円の大口投資家による売り越し枚数が2万2005枚ですから、ファンドなど大口投資家による日本円売りに過熱感がまったく感じられません。

 そして注目は、IMM日本円の大口投資家による売り越し枚数が4月28日に5493枚まで減少し、近年最低の売り越し枚数を記録したことでしょう。年初の大口投資家による売り越し枚数が約9万枚であり、その後、大口投資家による売り越し枚数が減少を続けました。3月中旬の大口投資家による売り越し枚数が5万枚程度ありましたが、4月になって激減し、4月28日時点で5493枚まで減少しました。添付しているIMM日本円の大口投資家による売り越し枚数のグラフを見れば、どれだけ大口投資家による売り越し枚数が減少していたかが伺えます。大口投資家による売り越し枚数が4月下旬にほとんどなくなったことから、大口投資家が5月になって再び売り始めた動きに反応し、ドル円が急騰したようです。米国の商品市場でも、大口投資家による買い越し枚数のピークが天井となり、売り越し枚数のピークが底となる傾向もあります。こうした大口投資家のポジション変化を見ると、IMM日本円の大口投資による売り越し枚数の増加が始まったばかりであることが理解できるのではないでしょうか。それにより、しばらく円安基調が続くと考えるべきかもしれません。

ドル円の月足
月足ドル円の

IMM日本円の大口投資家による売り越し枚数
日本円のファンドポジション

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