昨夜のNYダウは、ギリシャ問題によるリスクオフの流れから大幅安で始まり、350ドル安となりました。NYダウ先物が昨日5時半時点で1万7550ドル付近まで下落しており、現在も同水準で推移しております。ユーロドルは、29日の日本時間早朝に急落しましたが、昨日6時ごろからじり高を続け、先週末を少し上回る水準まで上昇しました。ドル円は、29日早朝に急落し、その後は小動きで推移しており、先週末より1円30銭ほど円高です。日経平均株価は80円高付近で推移しており、昨日の大幅安の反動といったところでしょうか。

 格付け会社のS&Pは、ギリシャの格付けを引き下げ、ギリシャのユーロ圏離脱の可能性が50%になったとの認識を示しました。ギリシャ政府は、7月5日の国民投票で緊縮策を実施するとの決定を国民が行えば尊重するとしました。これにより30日に迫る国際通貨基金(IMF)融資16億ユーロの返済期限までの返済が不可能となりました。欧州中央銀行(ECB)のクーレ専務理事は29日、ギリシャがユーロ圏を離脱する可能性はいまや存在するとの考えを示しました。今回の一連のギリシャ政府の行動に対して、欧州要人からかなり厳しい意見が多いようです。目先の注目は、7月5日の国民投票の結果となりそうです。

 ギリシャリスクの高まりにより、週明けのユーロ圏総合株価指数が下落しましたが、それでも6月18日の安値を割り込んでおらず、ユーロ圏株のギリシャリスクに対する耐性を感じさせます。ギリシャ問題は、リーマンショック後から何度も騒がれてきた問題ですから、それなりの耐性が付いてきたのかもしれません。ギリシャの銀行が休業に追い込まれたことも、ATMの1日の引き出し制限が行われたことも今回で初めてという訳ではありません。ただ、S&Pがギリシャのユーロ圏離脱の可能性を「50%」と示したように、ギリシャ離脱の可能性がこれまでで最も高まっているようです。ギリシャ国民は、緊縮政策に対する反対からチプラス氏を首相に選任したのですが、それでもユーロ圏離脱に反対の国民は多いようです。ギリシャ国民は、「緊縮政策は嫌だが、ユーロ圏から離脱もしたくない」との意見も多く、7月5日の国民選挙でギリシャ国民が厳しい選択に迫られることになりそうです。