今夜は、米農務省から作付面積と四半期在庫が発表されます。作付けが終了しているトウモロコシは、実勢をかなり反映した発表内容となります。市場では、3月末の作付け意向面積が過小評価されていたとの見方から、今回は、前回から増加するとの見方が多いようです。ただ、5月下旬~6月上旬の雨がちな天候により、作業ペースがそれほど増加しなかったとの意見も少数ですがあります。作付面積は、3月末の作付け意向面積の8919万9000エーカーに対してロイターが実施したアナリスト予想平均が8929万2000エーカーとなっており、微増が予想されております。四半期在庫に関しては、低調な需給を反映し、在庫が増加するとの見方が多いようです。ブルームバーグ・ニュースのアナリスト27人を対象に実施した調査によるアナリスト予想平均は、1日時点の米国トウモロコシ在庫が前年比18%増の45億5700万ブッシェルとなり、28年ぶりの高水準在庫が見込まれております。

今年のシカゴコーンは、大豊作となった昨年を上回るペースで作付けが進み、それにより早くも豊作観測が広がり、今月15日に年初来安値を記録しました。昨年12月29日に記録した417セントから6ヶ月間も下落を続けることになりました。しかし、天候悪化を背景に今月22日からシカゴコーンが急反発しており、「6ヶ月間の下落トレンドで、弱材料を織り込んだ。」ということではないでしょうか。ここで注目は、今夜発表される作付面積や四半期在庫が共に増加予想であることから、既に作付面積や四半期在庫のある程度の増加を現在値が織り込んでいるということではないでしょうか。そして、「上げ相場の悪材料は買い」という相場格言もあるように、これからは買い場探しとなるのかもしれません。


シカゴコーンの日足
東京トウモロコシの日足

シカゴコーンの週足
東京トウモロコシの週足

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