東京とうもろこし市場で唯一の大手売り方となるファンド系機関店とされるN社の売り玉総数は、6月17日時点の6224枚から7月6日時点で2545枚まで減少しております。一方、N社の買い玉総数が7月6日時点で400枚ですから、こちらはほとんど変化がありません。この3週間弱でN社が3679枚も手仕舞いの買い戻しを進めております。シカゴコーンのファンドなど大口投資家のポジションが前週の「4万6313枚の売り越し」から「11万569枚の買い越し」に劇的に変化したことから、N社も急速に買い越しに転じるものと思われます。それによりシカゴコーンの上昇に対して出遅れ気味となっている東京とうもろこし市場の上昇力が高まる可能性もあります。N社の売り玉総数は、6月17日時点で東京とうもろこし市場の総取組高(5月17日時点で1万9269枚)の32%を占めていたことから、市場規模に対する影響力の大きさが伺えます。

 シカゴコーンが6月15日の年初来安値(346.75セント)から7月2日の高値(422セント)まで21.7%の上昇となりました。それに対して東京とうもろこしは、6月16日の安値(2万4680円)から7月3日の高値(2万7560円)まで11.7%の上昇に留まっており、シカゴコーンの半分ほどしか上昇していないことから、今後の東京とうもろこし市場の上昇余地に注目するべきかもしれません。


シカゴコーンの日足
シカゴコーンの日足

東京とうもろこしの日足
東京とうもろこしの日足

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