USドル・トルコリラは、終わり値ベースで前日に最高値を更新し、本日は更に上昇しております。7月20日のトルコ・シュリュジュで起きた爆弾テロを境に上昇し続けております。トルコ軍は、24日からイラクやシリアのイスラム国(IS)とクルディスタン労働者党(PKK)の拠点への空爆を続けております。昨日もPKKの拠点に対してF16戦闘機30機による空爆を実施しました。空爆の大半がPKKに対して実施されております。トルコのエルドアン大統領が28日に「PKKと平和交渉を継続することは不可能だ。」と述べ、トルコとPKKとの平和交渉が決裂した模様。トルコがイラクやシリアのISとPKKの拠点への空爆を同時に開始する「二正面作戦」を開始したことは、リスクの高い作戦と受け止められているようです。そうした背景が最近のトルコリラの続落要因となっているようです。

先月のトルコ総選挙で得票率を13%まで上昇させる躍進を遂げてエルドアン大統領率いる与党・公正発展党の得票率を過半数割れに追いやったとされるクルド政党である人民民主主義党の党首は30日、「トルコのPKK空爆の主たる目的は、シリア内でクルド領域の広がりを防ぐためで、ISに対するものではない。」と非難しております。PKK(クルディスタン労働者党またはクルド労働者党)への空爆に対してトルコのクルド政党である人民民主主義党が怒りをあらわにすることは当然のことでしょう。これでは、トルコ国内のクルド人とトルコ政府との対立も招きかねません。そうしたトルコの不安定さが、連日の「主要通貨に対するトルコリラ売り」に現れております。このままでは、USドル・トルコリラが終わり値ベースで「2日連続での最高値更新」となりそうです。