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8月12日

中国人民元の引き下げと商品市場

人民元の引き下げにより人民元安が続き、中国の輸出競争力が高まる反面、中国の輸入が減少するとの思惑が商品市場の昨日からの圧迫要因となっているようです。しかし、これには少し勘違いしている部分もあるようです。人民元安が続けば、中国国内での海外ブランド品などの売り上げが減少することは考えられます。しかし、人民元安が進んで中国の輸出競争力が高まると共に輸出量が増加すると、当然ですが輸出製品の原材料を中国がこれまで以上に買い付けることになります。たとえば、中国の電化製品の輸出量が増加すると、その原材料となる鉄や銅などの原材料を中国がこれまで以上に買い付けることになります。中国のタイヤ輸出が増加すれば、その原材料となる天然ゴムの買い付けを増加させることになります。ですから、非鉄金属や天然ゴムなどの「工業製品の原材料」となる中国関連銘柄に関しては、中国人民銀行が明確な人民元安誘導を示してきたこと自体が「買いのサイン」と受け止める必要もあるのかもしれません。特に昨日の人民元引き下げは、前日中心レートから1.9%引き下げ、20年ぶりの大幅引き下げとなったことで話題となりました。しかも2日間で計3.5%も人民元レートの引き下げを実施したのですから、中国の自国通貨安誘導への本気度が伺えます。今後の中国の輸出量増加が予想されることから、中国による輸出製品の原材料の大量買付けも予想されます。それにより、工業製品の原材料で特に中国の輸入量の多いとされる非鉄金属や天然ゴム、白金などの中国関連銘柄への強気な見方も一考ではないでしょうか。

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