6月7日に実施されたトルコ総選挙では、エルドアン大統領率いる与党・公正発展党の得票数が過半数割れとなり、単独政権樹立に必要な過半数の276議席に18議席届きませんでした。それにより12年間続いた単独政権が終焉を迎えたことを受けて与党・公正発展党が8月23日までに連立政権を組んで内閣成立の合意に達しなければ、解散総選挙となる可能性も高まります。その為に与党が野党との連立協議を行っていたものの、いまだ連立合意に達しておりません。それを受けて首相は18日にエルドラン大統領に対して連立構想の失敗を報告しました。トルコ語ネットメディア及びアラビア語ネットメディアはいずれも、エルドアン大統領が野党に組閣要請することはなく、早期総選挙を選んだ模様で、そのために選挙管理内閣を選択したと報じているようです。

 トルコでは、テロの多発により過去44日間で44名が殺害されたと報じております。そして、昨日(19日)だけでもテロにより11名が殺害されたと報じており、ここに来てテロ活動が活発化してきたようです。

 解散総選挙のための選挙管理内閣が選択されたとの報道や、テロの報道によりトルコリラ売りが加速しているようです。USドル・トルコリラは、この1時間で1ドル=2.935トルコリラ付近から3.003トルコリラ付近まで暴騰し、現在は2.95トルコリラ付近で推移。トルコリラ・円も一時1トルコリラ=40.96円まで急落し、現在は41.88円付近で推移。


トルコリラ・円の日足
トルコリア・円
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