先週末20日に無料メール情報会員の皆様にお送りしたメール情報の一部を紹介します。
参考にしてください。

11月20日

東京ゴム市場分析

 世界の非鉄金属市場の中心的存在となるロンドン非鉄金属市場では、銅や亜鉛、ニッケルなどの非鉄金属銘柄の多くが10月中旬頃から急落を開始し、その多くの銘柄がいまだに安値更新しております。10月19日に発表された中国の貿易収支で「10月の輸入総額」が前月に対して大幅減少したことを受けて非鉄金属銘柄の急落となったようです。しかし、一部の非鉄金属銘柄では、ここにきて下げ止まりの様相を呈しております。そうしたことから、12月8日に発表される中国の貿易収支の「11月の輸入総額」は重要となりそうです。

 上海ゴムの取引中心限月となる1月限は、6月頃から下落基調を続けており、昨日19日に年初来安値となる1万185元を記録しました。それに対して東京ゴムは、11月6日に年初来安値となる153円を記録し、その後はじり高基調に転じており、現在は159円付近まで上昇。この2週間の値動きは、上海ゴムが下落基調を続けている反面、東京ゴムがじり高基調に転じております。こうした両市場の値動きを考えれば、東京ゴムが下値の限界に達しているのかもしれません。また、シンガポールゴムRSS3号も東京ゴムが年初来安値を記録した11月6日に119セントの年初来安値を記録し、その後は下げ止まりの様相を呈しております。東京ゴムやシンガポールゴムに反して上海ゴムが下落基調を続けている原因は、上海非鉄金属銘柄の下落基調が続いていることも影響しているようです。こうした東京ゴム市場やシンガポールゴム市場の反応を考えると、そろそろ東京ゴム市場への買い場探しも一考ではないでしょうか。

11月20日

東京白金と東京ゴムの展望「中国の輸入動向分析」

中国経済成長の鈍化に伴い中国株が6月から急落を始めたことを受けて、資源銘柄全体が6月頃から急落を始めました。中国の非鉄金属などの資源財の需要は、世界全体の3割強を占めます。上海総合株価指数が8月26日に年初来安値を記録したものの、その後は上昇に転じ、安値から29%の上昇となり、中国株が強気相場入りとなりました。中国株が上昇基調に転じたものの、「中国の輸入総額の大幅減少」が嫌気されて、その後も資源銘柄の多くが下落基調を続けております。そうした資源銘柄全体の下落基調に東京白金や東京ゴムなども巻き込まれているようです。

中国の輸入総額は、2月と10月に毎年大幅低下する傾向もあります。その理由は、2月の春節(旧正月)による7連休と10月の国慶節による7連休が影響しているとされております。

今年の中国の祝日(7~12月)

7月なし

8月なし

9月抗日戦勝記念日3~5日の3連休、中秋節27日

10月国慶節1~7日(7連休)

11月なし

12月なし

中国輸入総額の過去5年間の平均は、10月で前月比-10.06%、11月で+10.36%、12月で+6.74%です。こうして数値化すれば、いかに中国の輸入総額が10月に大幅減少するかが伺われます。そして注目は、中国の輸入総額は、11月と12月に急増する傾向でしょう。特に11月と12月は、祝日がまったく無いことに加えて10月の輸入総額の大幅減少による反動などが輸入総額の増加に繋がっているようです。

中国の10月の輸入総額が大幅減少すれば、11月に発表される「10月の輸入総額」の大幅減少を受けて資源価格が下落しやすくなります。そして、11月の輸入総額が急増すれば、12月に発表される「11月の輸入総額」の急増を受けて資源銘柄が上昇しやすくなります。こうしたことから、12月8日の中国貿易収支の発表が注目ではないでしょうか。貿易収支は、「輸出入の収支」ですから、貿易収支と共に輸入総額の発表も行われます。中国輸入総額の季節的変化の特徴を考えれば、東京白金や東京ゴムなどの「資源銘柄であり、中国経済と関連性の深い銘柄」への対策も考えられるのではないでしょうか。

NY白金が7年ぶりの安値を記録し、NY金が5年ぶりの安値を記録すると共にNY銀が1950年のデータ開始以来で最長となる13営業日続落となりました。また、NY銅が6年ぶりの安値を記録しており、非鉄金属や貴金属の下落基調が6月頃から続いております。こうしたことは、中国の10月の輸入総額が前月より9.9%も低下したことを考えれば、仕方がないのかもしれません。しかし、過去の数値を見ても中国輸入総額が11月と12月に大幅増加する傾向もあることから、中国貿易収支の発表(12月8日)に向けて資源銘柄に対する強気な見方も一考ではないでしょうか。そして、12月1日に発表される中国の各種PMIも注目でしょう。中国の10月の財新製造業PMIが前月比で1.1ポイント上昇、財新サービス業PMIが1.5ポイント上昇、コンポジット(製造業&非製造業)PMIが1.9ポイント上昇となり、再び中国経済の成長に力強さが戻りました。特に財新コンポジットPMIが49.9ポイントまで上昇して景気分岐点とされる50ポイントまであと0.1ポイントに迫っており、12月1日の発表で景気分岐点とされる水準を大きく上回る可能性も出てきました。12月上旬に発表される中国の輸入総額や各種PMIを考えれば、今月中に東京白金や東京ゴムの買い場を探すことも一考ではないでしょうか。

中国の輸入総額

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