1ヶ月間で3割ほど下落したNY天然ガスは、21日の取引で気温低下見通しを受けて8%強の急騰となりました。これは、基調転換の前触れとなるのかもしれません。

米国の近年稀に見る暖冬を受けてこれまでエネルギー市場の下落をリードしてきたNY天然ガスは、20日に16年ぶりの安値を記録しました。しかし、翌21日の寄付きから1時間半で8%強の急騰となりました。この急騰劇は、「米エネルギー市場の基調転換の狼煙」となるのかもしれません。「一葉落ちて、秋の訪れを知る」という格言もあり、基調転換の前触れを感じ取ることはとても重要です。

昨夜のNY原油が33.98ドルまで下落し、リーマン・ショック時の安値(32.40ドル)まであと1.58ドルに迫りました。リーマン・ショックの安値を割り込むと、これまでの下落基調に対して「達成感」も広がって利益確定の買戻しが急増することも考えられます。しかも添付しているNY原油の月足を見ても解かるように、今月になって「窓」を開けて下落していることから、「テクニカル的な窓埋め」となる可能性もあります。ここは五感を研ぎ澄ませて、エネルギー市場に対して「一葉落ちて、秋の訪れを知る」というような基調転換の前触れを感じ取ることも重要ではないでしょうか。明後日(24日)のNYでは、最高気温が22℃まで上昇してTシャツでもすごせそうですが、来週明けのNYではコートが必要となる気温となる予報です。2ヶ月ほど続いた米国の「小春日和」も来週明けには一気に「冬本番」の気温となりそうです。こうした急激な気温変化や昨夜のNY天然ガスの突然の急騰などを「基調転換の前触れ」と感じ取る必要もあるのではないでしょうか。

NY天然ガスの日足
NY天然ガス2

NY原油の月
NY原油の月足2

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