インドネシア政府は24日、天然ゴム価格テコ入れのために政府機関と国営会社により同国内で生産された天然ゴム50万トンの買い付けを行うことを発表しました。現時点では、買い付け開始の日時とかは伝わっておりません。インドネシア政府が買い付けた天然ゴムの多くがアスファルトに混入されて道路建設に使用されることも伝わっております。アスファルトに天然ゴムを混入すると、道路建設の費用が1割ほど割高となりますが、耐久性が1割ほど高まるとされております。天然ゴム価格テコ入れのためにタイ政府がこれまで行ってきた買い付け規模は、多くても30万トン程度ですから、今回のインドネシア政府による50万トン規模の買い付けによる影響が注目されます。

3月1日から実施されているタイとインドネシア、マレーシア、ベトナムの4カ国による輸出削減策は、「半年間で61万5000トン」という規模です。これにより輸出削減された天然ゴムの多くがアスファルトに混入されて道路建設に使用されるそうです。これまでのタイやインドネシアの政府買い付けによる在庫積み上げの欠点は、積み上げられた政府在庫がいずれ市場に還流されるということでした。それを防ぐための措置を今回の輸出削減策とインドネシアによる大量買い付けで実施されることは注目でしょう。ここは、再び東京ゴムに対する強気な見方も一考ではないでしょうか。