米農務省が9月12日に発表した需給報告では、米国産のトウモロコシと大豆が過去最高の生産高見通しと発表されました。今年の米穀倉地帯は天候に恵まれ、トウモロコシや大豆、小麦、コメなど穀物全体が豊作見通しとなっております。9月12日の需給報告発表後からシカゴコーンとシカゴ小麦、シカゴ米は上昇に転じました。しかし、シカゴ大豆は、9月12日以降も下落しました。この原因は、内部要因によるところが大きいようです。

 9月上旬のシカゴコーンのファンドポジションは、売り越し枚数が6万枚付近まで膨らんでおりました。また、9月上旬のシカゴ小麦のファンドポジションは、売り越し枚数が11万枚付近まで膨らんでおりました。しかし、9月上旬のシカゴ大豆のファンドポジションは、買い越し枚数が13万枚付近でした。こうして9月上旬のファンドポジションを比べても、売り越し枚数が膨らんでいたシカゴコーンとシカゴ小麦に対して、シカゴ大豆は買い越し枚数が膨らんでいたのです。それにより、9月12日の需給報告発表後からは、売られ過ぎていたシカゴコーンやシカゴ小麦が上昇基調に転じ、買われ過ぎていたシカゴ大豆が下落することになったようです。

 9月20日時点でのファンドポジションは、シカゴコーンは3万5026枚の売り越し、シカゴ大豆は12万5216枚の買い越しです。シカゴ大豆のファンドの買い越し枚数は今でも12万5216枚も残っていることから、今後もポジション整理による手じまい売りにより上値の重い展開が予想されます。一方、シカゴコーンのファンドの売り越し枚数は今でも3万5026枚も残っていることから、今後もポジション整理による手じまいの買戻しで上値追いを続ける展開が予想されます。
シカゴコーンの日足
シカゴコーンの日足
シカゴ小麦の日足
シカゴ小麦の日足
シカゴ大豆の日足
シカゴ大豆の日足
シカゴ大豆とシカゴコーンのファンドポジション

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