上海ゴムは、朝方に一時4.2%安まで下落する場面もありましたが、2.3%安で前場の取引を終えました。そして後場の現在は、1.1%安付近まで戻しております。東京ゴムは、12時ごろに6.7円安の248.8円まで下落する場面もありましたが、現在は、プラス転換して0.3円高付近まで上昇しております。朝方は、中国の資源銘柄の多くが下落しておりました。しかし、現在は、資源銘柄の半分ぐらいがプラス転換しております。中国の資源銘柄の多くが、19日、20日、22日26日に大幅下落となっただけに、ここは、これまでの下落トレンドに対する短期的な調整局面となるのかもしれません。

中国国家統計局が本日発表した11月の工業利益は、前年同期比14.5%増の7746億元(約13兆800億円)となり、10月の9.8%増や1~11月期の9.4%増を大きく上回りました。11月の工業利益が大幅に増加したことは、資源銘柄の下支え要因となりそうです。しかし、中国国家統計局による本日の声明では、「今年の工業セクターの企業利益は増え続けているものの、利益の伸びは、石油や鉄鋼などの資源価格の上昇に頼り過ぎている。」と指摘しております。資源価格の急騰を受けて、11月の生産者物価指数が5年ぶりの水準まで上昇としたことにより、11月の企業利益が大幅増加となったようです。

中国人民銀行は本日、自動車ローンの借り入れ規制を強化し、条件を標準化する新ガイドライン案を公表しました。中国の自動車購入に対するローン借り入れ割合は、2013年時点では全体の20%程度でしたが、2015年には全体の30%程度まで増加しております。中国当局は、投機への規制強化以外にも、自動車ローンなど個人融資に対しても規制強化に乗り出したようです。中国は、世界最大の自動車販売市場であるだけに、天然ゴムなどの自動車関連銘柄に対して圧迫要因となりそうです。先ほどから東京ゴムもプラス転換してきました。ここは、天然ゴムなど自動車関連銘柄に対して再び弱気な見方も一考かもしれません。