タイ南部で1月前半に発生した大規模洪水により、天然ゴムのひっ迫感が高まったものの、中国の青島天然ゴム在庫は、2月中旬時点で15万6600万トンとなり、1月中旬から28.56%も大幅増加しました。大規模洪水後からの1か月間で青島天然ゴム在庫が急増した理由は、主生産国による輸出削減策が昨年12月末で終了したことと、価格高騰などが挙げられます。

タイとインドネシア。マレーシアの3国は、昨年7月から12月まで天然ゴムの輸出削減策を実施し、輸出量を絞って価格テコ入れを行いました。しかし、6か月間続いた輸出削減策が昨年末に終了したことに加え、年初からの洪水被害を受けて天然ゴム価格が高騰し、産地からの売り圧力が高まったようです。「値は荷を呼ぶ」という商品相場特有の格言もあり、天然ゴム価格の高騰が中国の天然ゴム在庫を急増させたようです。「余り物に、値無し」という商品相場特有の格言もあり、今後の上海ゴムの下落に注意する必要もありそうです。

中国の天然ゴム生産コストは、最低が約1万2000元/トンと伝えられております。現在の上海ゴムの当月限は1万8420元です。中国の天然ゴムの最低生産コストを53%ほど上回る上海ゴム(当月限)価格を考えれば、今後の下げ幅は大きいと考えるべきかもしれません。