3月30日(昨日配信しました記事です)

原油市場パート2

米国のペンス副大統領は3月26日、「トランプ大統領はイスラエル米大使館のエルサレム移転を真剣に考えている。」と述べました。トランプ大統領は、大統領に就任してから「イスラエル米大使館移転問題」には触れてきませんでした。しかし、ここに来てその話題を取り上げ始めたようです。

一方、アラブ連盟は29日に首脳会議を開催し、中東和平の実現に向けてイスラエルとパレスチナの「2国家共存」を目指す考えを再確認しました。会議後に共同声明では、イスラエルとパレスチアの2国家共存を前提とした和平協議の再開を呼び掛け、イスラエルにアラブの占領地から撤退し、パレスチナ難民問題の解決を求めた2002年の和平提案を新たにしました。アラブ連合の29日の首脳会議は、「イスラエル米大使館のエルサレム移転」を意識して開催されたようです。

 1995年に米議会が「米大使館のエルサレム移転計画」を決議しました。しかし、その移転計画が実施されれば、中東の混乱を招くとして、米大統領が3代(クリントン前大統領、ブッシュ前大統領、オバマ前大統領)にわたって21年間も半年ごとに「6カ月の凍結案」の大統領令を発令して先送りしてきました。オバマ前大統領が発令した「6カ月の凍結案」が5月に期限切れを迎えることから、米大使館のエルサレム移転は、早ければ5月24日となる可能性があります。トランプ大統領が5月24日までに「6カ月の凍結案」の大統領令に署名しなければ、米大使館が現在のテルアビブからエルサレムに移動する作業に取り掛かることになります。それだけに、これから5月に向けてアラブ連盟の反発が強まり、中東の地政学的リスクが高まることも予想されます。