16日に実施されたトルコのエルドアン大統領の権限強化を目指す憲法改正を問う国民投票は、賛成51.5%となり、エルドアン大統領が勝利宣言をしました。これにより、これまでの首相を頂点とした政治体制から大統領を頂点とした政治体制に移行し、エルドアン大統領の任期が2029年まで延長される公算となりました。そして、大統領権限がこれまで以上に強化されることになります。しかし、今回の選挙のあり方に対して欧州諸国からの否定的な意見多いようです。

トルコの国民投票に対して国際投票監視団は17日、「投票は不公平な状況下で行われ、欧州評議会の基準は満たしていなかった。」との見解を示しました。また、「国民投票に向けたキャンペーンでは肯定支持が大半を占め、ジャーナリストの逮捕やメディア機関の閉鎖などにより肯定以外の見解を表明する機会が奪われた。全般的に今回の国民投票は欧州評議会の基準を満たさなかった。トルコの法的枠組みは本当の意味での民主的なプロセスには不適切である。」と指摘しております。

欧州諸国の多くが、今回のトルコの国民投票に対して民主的でないことを指摘しているようです。それにより欧州諸国の多くは、エルドアン政権に対して信頼しない対応を続ける可能性もあります。トルコのマスコミ弾圧は以前より有名であり、数多くのメディアが潰され、数多くのメディア関係者が逮捕されてきました。昨年7月のクーデター未遂以降、兵士や判事、教師、政治家、記者に至るまで11万人以上の公務員がエルドアン大統領の命令により拘束され、停職や免職になりました。今回の国民投票を経てトルコは、欧州諸国からの信頼を以前に増して失ったと見るべきかもしれません。そうした非民主的と思われる国家に対する投資家離れにより、今後もトルコリラが売られ続ける可能性は高そうです。