東京ゴム10月限は、一代の安値まであと1円幅に迫りました。東京ゴム11月限は、前日の安値(210.2円)を大きく割り込んで一代の安値を更新しました。これで10月限と11月限の買い方のほとんどが値洗いマイナスとなった計算です。しかも、東京ゴムにおける投資家の買い越し枚数は、2営業日連続で「年初来最高の買い越し枚数」を記録しております。これにより、投資家の買い越しポジションの本格的な手じまい売りを誘う可能性も出てきました。しかも、当限(6月限)と先限(11月限)の価格差が41円幅付近まで縮小し、7月限と先限(11月限)の価格差も12円幅付近まで縮小しました。「期近限月に比べて期先限月が大幅割安」という値ごろ感により、投資家の買い越し枚数が先週末からの2営業日で1000枚程急増したようです。投資家の買い越し枚数が急増した直後に東京ゴムが急落したことは、相場格言でいうところの、「人気の重みで株価が下がる」ということかもしれません。

 東京ゴムの先限(11月限)は、先ほど7.5円安の205.5円まで下落しました。これで上海ゴムとほぼ同水準まで下落したことになります。上海ゴムの取引中心限月である9月限が1万3465元ですから、これから高率関税を差し引いてキロ当たりの円換算にすると、(1万3465元-900元)÷1000kg×16.169円=約203円換算となります。

 中国市場の連休中に東京ゴムが大幅下落となったことを受けて、連休明けとなる明日の上海ゴムが急落する可能性も出てきました。しかも、中国の5月の先行指数の多くがかなり悪化していることや、ムーディーズによる28年ぶりとなる中国の信用格付けの引き下げを考えると、連休明けの上海ゴムが「保合い下放れ」となる可能性も出てきました。ここで上海ゴムが「保合い下放れ」となれば、東京ゴムの先限が180円台を目指す可能性もあります。