上海ゴムは、15:15時点で1.1%安でしたが、15時半頃から急落して一時2.6%安の1万2255元まで下落し、2.4%安の1万2325元で取引を終えました。上海ゴムは、大きく下落しましたが、今月安値の更新とはなりませんでした。15時半ごろからの鉄鋼関連銘柄の急落に上海ゴムが追随しました。鉄鋼関連銘柄である上海鉄筋は3.1%安、上海熱延鋼板は3.2%安、大連鉄鉱石は2.8%安まで下落して取引を終えました。一方、非鉄金属銘柄である上海アルミは0.4%安、上海銅は1.1%安、上海鉛は0.9%安で取引を終えました。ドル元は、今朝から小動きです。上海総合株価指数は、0.4%高です。

 米国政府の鉄鋼に対するダンピング規制強化観測に、中国の鉄鋼関連銘柄が圧迫されたようです。トランプ大統領は12日、鉄鋼やアルミに関する反ダンピング法案を早急に作成することを明らかとしました。そして、ホワイトハウスのスパイサー大統領報道官は12日、「トランプ米政権は週内にも鉄鋼輸入が米国の安全保障にどのような影響を及ぼすかに関する調査の結果を発表する。」と述べました。

 上海ゴムの今月安値は8日の1万2215元であり、今月高値は12日の1万2790元であり、6月1日から小動きを続けております。ドル円は、10時ごろから小動きを続けておりましたが、16時ごろから20銭ほど円安に進みました。NYダウの電子取引が35ドル高付近まで上昇し、リスクオンの流れが少し強まっております。

 東京ゴムの当限と先限の価格差は、5月24日に一時100円幅にまで拡大する場面もありました。しかし、5月24日の午後から期近限月を中心に急落に転じ、価格差縮小の流れに変化しました。そして、先週末には、当限と先限がほぼ同値近くまで接近する場面もありました。しかし、本日の日中取引では、当限が小幅高、先限が小幅安となり、当限と先限の価格差が7円幅ほどに拡大し、再び価格差が拡大傾向に変化しました。こうしたさやの変化は、「さやの変化は相場の変化」という商品相場特有の格言もあるように、トレンドの転換に繋がる可能性もあります。全国営業倉庫生ゴム在庫や東商取生ゴム指定倉庫が共に記録的な低水準であるだけに、これを解決しなければ、東京ゴムの逆さや解消は難しいのかもしれません。こうしたことを背景として、期近限月主導で東京ゴムが堅調地合いを続ける可能性もあります。



東京ゴムの価格差グラフ2