先週末にメール情報会員の皆様にお送りしましたコメントの一部をご紹介します。参考にどうぞ。



6月16日

天然ゴム市場パート2「緊急開催となった戦略的市場操作委員会に注目」

タイとインドネシア、マレーシアが今週17~18日に緊急会合を開催することが決定し、それを受けて東京ゴムが今週14日から上昇を続けております。その会合では、天然ゴムの輸出削減策の実施について話し合われます。明日からインドネシアのバンダンで開催される緊急会合の正式名称は、「戦略的市場操作委員会」というそうです。

5月の生産国会合では、輸出削減策の検討を始めたことが公表され、7月の次回会合で輸出削減策実施の是非を問うことも公表されました。しかし、タイのRSS3号現物価格が4月中旬から5月中旬にかけて1kg=70~75バーツ付近で推移しておりましたが、5月下旬から下落に転じ、6月7日で56.7ドルまで下落して生産コスト割れ寸前となりました。それを受けて今週末に急遽「戦略的市場操作委員会」が開催されることになりました。タイの現物価格のグラフを見ると、戦略的市場操作委員会を緊急開催することになった理由も納得できます。しかも、タイ政府がゴム農家支援策と天然ゴム価格安定策を承認した上で戦略的市場操作委員会の緊急開催に踏み切ったのですから、タイ政府の戦略的市場操作委員会に対する意気込みが感じられます。それにより、天然ゴムの輸出削削減策実施が高確率で決定すると考えるべきかもしれません。

タイの現物価格