今朝発表されたAPI週間石油在庫統計は、原油が260万バレル減予想に対して1020万バレル減、ガソリンが60万バレル減予想に対して190万バレル減、ディスティレートが50万バレル減予想に対して11万バレル減となり、クッシング原油が360万バレル減となりました。製油所稼働率は、日量15万2000バレル増でした。この発表を受けてNY原油の電子取引が47.9ドル付近から48.6ドル付近まで上昇し、現在は48.4ドル付近で推移しております。今朝のAPI発表値の原油在庫が1020万バレル減となると、今夜発表されるEIA週間石油在庫統計でも原油在庫が大幅減少となる可能性があります

アラブ首長国連邦(UAE)のマズルーイ・エネルギー相は25日、アブダビ石油会社が大半の顧客に対する9月の原油供給量を10%削減することを発表しました。今回の産油国会合でサウジアラビアが原油輸出を日量100万バレル削減することを発表しており、UAEも原油供給量の削減を発表したことにより、原油価格がしばらく強含みとなるのかもしれません。そして、米石油生産大手の先陣を切ってアナダルコが発表した4~6月期決算が市場予想を大幅に上回る赤字決算となり、それと共に2017年の設備投資を大幅に削減する営業計画がアナダルコから発表されたことからも、アナダルコに続く設備投資の削減を発表する米シェールオイル開発業者も増加しそうです。ここにきて原油市場を取り巻く環境が大きく変化してきたことから、原油市場に対してしばらく強気な見方がいいのかもしれません。