8月2日

天然ゴム市場パート2

 上海ゴムは、10:55時点で0.8%安ですが、それに対して東京ゴム先限が3円安となっており、東京ゴムの下げ幅の大きさが目立ちます。ドル円は、昨日15:15比で35銭ほど円安です。

天然ゴムRSS3号9月渡しのタイのオファー価格(船積み価格)は、昨日時点で176セントです。これを円換算すると、1.76ドル×110.55円=約195円です。これに輸入諸経費を1kgあたり5円で計算すると、輸入採算価格が約200円となります。それにより、これからの東京ゴムは、輸入採算価格に下支えされる展開となりそうです。そして、東京ゴムが5週間ぶりに逆さやに転じたことも注目でしょう。

現在の上海ゴムの取引中心限月(1月限)から高率関税を差し引いてキロ当たりの円換算にすると、(1万5210元-900元)÷1000kg×16.43円=約235円換算となります。それに対して東京ゴム1月限が33円ほど下回っている計算となります。

今年5月には、上海ゴムに対して東京ゴムが大幅割高換算となりました。その結果、6月と7月の国内在庫が急増することになりました。それはまさに「値は荷を呼ぶ」という商品先物市場特有の相場格言のような現象でした。しかし、ここにきて上海ゴムが東京ゴムに対して大幅割安換算となってきたことにより、産地からの現物輸出の多くが割高市場となる中国市場に向かい、国内在庫が大きく減少する可能性も出てきました。そうしたことを反映して東京ゴムの期近限月が上昇に転じてきたようです。