9月5日

ハリケーン「イルマ」

米国立ハリケーン・センター(NHC)は、ハリケーン「イルマ」が9日夜にフロリダ州南部に到達するとの見通しを示した。ハリケーン「イルマ」は、時速215㎞の暴風を伴い北上しており、米東海岸とフロリダ州では、非常事態宣言が出されました。NHCは「今週後半から週末にかけてフロリダ半島とフロリダキーズ(フロリダ州南端沖の島々)にイルマの影響が及ぶ可能性が高まっている。また、米南東部の海岸では週後半に高波としけの影響が出始める。」と説明しており、今後48時間で勢力を一段と強めると見られております。

 カテゴリー4の勢力を誇るハリケーン「イルマ」が、カテゴリー5にまで勢力を強めて米国に上陸することになれば、NY原油市場やシカゴ穀物市場に対する影響も大きくなりそうです。現在のハリケーン「イルマ」は、最大瞬間風速があと秒速8m速まれば、勢力がカテゴリー5となり、中心気圧があと12ヘクトパスカル低下して米国に上陸すれば、観測史上最も強力な大西洋ハリケーン上位10位に入ります。

まだハリケーン「ハービー」による大洪水の爪痕が残っており、そこに極めて強力な勢力のハリケーン「イルマ」が上陸することになれば、甚大な被害を及ぼす可能性もあります。それを警戒して3連休明けとなる今夜の米国市場でNY原油市場やシカゴ穀物市場が反応する可能性もあります。また、災害復興銘柄への注目が高まりそうです。そして、洪水被害による自動車の買い替え需要の高まりを予測して自動車関連銘柄が上昇する可能性もあります。ここでは、今週後半のハリケーン「イルマ」による影響を先読みすることも一考ではないでしょうか。