10月25日

原油市場

昨夜のNY原油は、サウジアラビアのファリハ・エネルギー相発言に反応して上昇しました。同エネルギー相は、「我々は極めて柔軟で、選択肢は引き続きオープンだ。世界的な原油在庫を通常水準とされる5年平均に引き下げるために何でもする。」と述べました。それにより供給過剰解消への期待が高まったようです。それでもNY原油は52.5ドル付近までの上昇に留まり、過去7営業日中5営業日で52.5ドル付近が上値一杯となっております。先月末も4営業日連続で52.5ドル付近が上値一杯となっており、52.5ドル付近の上値抵抗線は強いようです。

今朝発表されたAPI週間石油在庫統計は、原油が260万バレル減予想に対して51万バレル増、ガソリンが2万バレル減予想に対して575万バレル減、ディスティレートが86万バレル減予想に対して494万バレル減となりました。ガソリン在庫とディスティレート在庫の大幅減少が目立つ半面、原油在庫が予想外に増加しました。この発表によるNY原油の電子取引の反応は、ほとんどありませんでした。

イラクのキルクーク油田の産油量は、一時は日量20万バレルまで低下しましたが、日量30万バレルまで回復したことが報告されております。しかし、まだ通常時の日量60万バレルには回復していないようです。しかし、キルクーク油田の減産量を埋めるために南部バラス・ターミナルからの原油輸出量を日量20万バレル引き上げることを21日に決定したので、キルクーク油田の減産量はそれほど問題視する必要もなさそうです。
NY原油の日足

 

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