10月31日

天然ゴム市場

 上海ゴムは、昨日の日中取引を45元安(0.5%安)の1万3285元で終え、その後の夜間取引を1万3305元で終えました。それに対して東京ゴムは、昨日の日中取引を4.9円安(2.4%安)で終え、現在は1.6円安付近で推移しており、2日間で3.2%ほど下落しております。上海ゴムがほとんど動いていないのですが、それに対して東京ゴムが大幅下落となっております。

 上海ゴム1月限(1万3305元)から高率関税を差し引いてキロ当たりの円換算にすると、(1万3305元-900元)÷1000kg×17.0円=約211円となります。それに対して東京ゴム1月限は191円付近で推移しており、1月限同士のキロ当たりの価格差が20円にまで拡大しております。

昨日のタイ・ハジャイのRSS3号現物価格は、今月18日以来の入電となり、49.5バーツでした。東京ゴムが150円付近まで下落した昨年2月に50バーツを割り込むことがありましたが、それ以来では、今月12日の49.2バーツと昨日の49.5バーツだけです。さすがに産地現物価格が生産コスト割れとなると、産地現物価格が下限に達したと考えるべきかもしれません。

東京ゴムにおける昨日のファンドの売り越し枚数は、前日比243枚増の6519枚となり、6月22日に記録した年初来最高の売り越し枚数(6730枚)まであと211枚にまで迫りました。これで年初よりファンドの売り越し枚数が6千枚を超えたのは、東京ゴムが180円付近まで下落した6月の4回と、先週からの3回となります。さすがにファンドの売り越し枚数が年初来最高付近にまで膨らむと、下値警戒を高める必要があります。

東京ゴムが9月に230円台にまで上昇した時は、ファンドの買い越し枚数が3322枚にまで膨らみました。ファンドは上がれば上がるほど買い進み、下がれば下がるほど売り進む傾向もあることから、ファンドの買い越し枚数や売り越し枚数のピークが天井圏や底値圏のシグナルとなる傾向もあります。そうした意味では、東京ゴムが今年6月以来の底値圏に達したと考えるべきかもしれません。
東京ゴムのファンドポジション

10月31日

天然ゴム市場パート2

 上海ゴムは、10:10時点で0.5%安と小幅安です。これで上海ゴムは、昨日からの2日間で1%の下落となりました。それに対して東京ゴムは、昨日の日中取引で4.9円安、本日10:10時点で4.1円安となり、2日間で4.3%ほどの下落となりました。さすがにこれは、東京ゴムの下げ過ぎといえそうです。

 中国国家統計局から先ほど発表された中国の製造業PMI(10月)は、52ポイント予想に対して51.6ポイントとなり、前月発表値の52.4ポイントを大きく下回りました。9月の発表値が前月を0.7ポイントも上回る年初来最高値を記録していただけに、その反動となったようです。それでも景気分岐点とされる50ポイントを15カ月連続で上回りました。

 先ほど発表された中国の製造業PMI(10月)を少し嫌気して上海ゴムが小幅安で推移しております。10:10時点では、上海アルミ0.2%安、上海亜鉛0.5%高、上海銅0.2%高、上海鉄筋1.5%安です。鉄鋼関連銘柄が下落しておりますが、非鉄金属銘柄で上昇している銘柄も多いようです。


中国の製造業PMI

10月31日

天然ゴム市場パート3

 上海ゴムは、寄付き直後に0.7%安まで下落しましたが、10:20時点で0.2%安となり、プラス転換寸前となってきました。これで昨日からの下げ幅が、2日間で0.7%です。

中国国家統計局から発表された製造業PMI(10月)が市場予想や前月発表値を大きく下回りましたが、それでも本日の上海ゴムがほとんど下落していないことは注目でしょう。上海ゴムは、下げ材料に反応出来ないほどの下限に達していると考えるべきかもしれません。