11月16日

トルコリラ

トルコリラが今週14日に対ユーロでの最安値を記録しており、世界の投資家がトルコリラ売りを強める理由を考える必要もありそうです。

資産運用会社GAMの投資ディレクターは今週、「ロイター・グローバル・インベストメント・2018アウトルックサミット」において、「トルコは高いインフレと銀行の対外債務急増が原因で、来年にも危機になりかねない。」との警告を発しました。更に「新興国市場は全体的に対外収支赤字が縮小し、外貨準備高が増える中でトルコだけは例外だ。トルコは事故の勃発を待っている状態に見える。」と指摘しました。

昨日発表されたトルコの10月の財政収支は「33億リラの赤字」となり、前年同月の「1億400万リラの赤字」から大幅増加となりました。更に昨日発表されたトルコの9月の経常収支は「45億2700万ドルの赤字」となり、前年同月の「15億9300万ドルの赤字」から大幅増加となりました。この発表を受けてトロント・ドミニオン証券の新興国市場担当者は15日、「トルコリラが小高くなったら下落するだろう。これは長期的にはファンダメンタルズというより戦術的な機会を提供することを意味する。」と指摘し、長期的なトルコリラの下落見通しを述べております。

 レザ・ザラブ氏が昨年3月に米マイアミで逮捕されました。容疑は経済制裁下にあるイランにマネーロンダリングで外貨や金を流していたというものです。そして、10月30日にレザ・ザラブ氏がエルドアン大統領関与について供述したことも伝わっております。レザ・ザッラブ氏に対する裁判が、米国で今月27日から始まります。レザ・ザッラブ氏が裁判で有罪となり、エルドアン大統領のイランに関するマネーロンダリング疑惑がより明確となれば、トルコリラ売りが加速する可能性もあります。エルドアン大統領のマネーロンダリング疑惑に加えてトルコの急増する財政赤字や経常赤字、そして驚くほど高いインフレ率などを考えれば、トルコリラの下落が長期化する可能性は高そうです。