11月21日

天然ゴム市場

 上海ゴムは、前日比変わらず付近で今朝から小動きを続けております。一方、11時時点で上海鉄筋1.7%高、大連鉄鉱石1.4%高、大連コークス2.8%高、大連粘結炭2%高となり、今朝から上昇基調を続けております。

 11時点での上海ゴムの取組高は、現取引中心限月の1月限が約26万枚、次期取引中心限月の5月限が18万枚となっており、来週中に取引中心限月が1月限から5月現に移動しそうです。

 現取引中心限月の1月限は、4~5カ月前の1万5000~1万6000元台付近で本格的に取り組まれた高値取組の限月ですから、現水準では値洗い的に売り方有利な内部要因となっております。そうした内部要因により、1月限が取引中心限月の間は、上値が重い展開は続きそうです。

 次期取引中心限月となる5月限は、1万3500~1万4500元付近で本格的に取り組まれた安値取組の限月ですから、5月限が取引中心限月になれば、上げ足が強まる可能性もあります。

 日本や米国の商品先物市場銘柄の大半は、取引中心限月が毎月移動します。それに対して上海ゴムは、「4カ月に1度」のサイクルで取引中心限月が移動します。それにより上海ゴムでは、売り方と買い方の根洗い的な内部要因の傾きが大きくなる傾向もあります。しかも、上海ゴムでは、取引中心限月となる1月限や5月限、9月限以外の限月は、ほとんど売買されないという特殊な要因もあります。上海ゴムは、これまでも「4カ月に1度の取引中心限月の移動のタイミング」でトレンドが変化する傾向があるだけに、来週からの上海ゴムの強気な見方に注目かもしれません。

11月21日

天然ゴム市場パート2

本日の上海総合株価指数は、0.5%安付近で寄り付きましたが、良好な中国経済指標発表を受けてプラス転換となり、0.4%高で前場を終えました。中国財政省が本日発表した1~10月の中国国有企業利益は、前年同期比24.6%増の2兆3900億元(約3600億ドル)となりました。1~10月の中国国有企業の売上高は、前年同期比15.4%増の43兆元となりました。

 上海ゴムは、0.3%安で前場を終え、今朝から小動きです、上海鉄筋は2.8%高、上海熱延鋼板は1.8%高、大連鉄鉱石は1.4%高、大連コークスは3.4%高、大連粘結炭は2.1%高で前場を終えました。

東京ゴムにおけるファンドなど外国商品先物取引会社経由の売り越し枚数は、15日からの4営業日で2076枚も増加し、年初来最高となる7660枚となりました。それによりファンドの売り越しポジションに対する平均売値が198円付近まで下落した計算となります。ファンドの売り越し枚数が2週連続で年初来最高を更新したことは注目でしょう。それにしても、先週15日からのファンドの大量売りには驚かされます。しかし、相場が上昇に転じれば、ここでのファンドの大量の突込み売りが「上昇の起爆剤」となる可能性も高まります。

東京ゴムにおけるファンドポジション