下記の記事は、先週16日に掲載しました過去記事です。参考にどうぞ。

2月16日

ドル円の展望「鬼より怖い一文新値」

 現在のNYダウ先物が小幅高で推移しておりますが、それに反してドル円が13時ごろから70銭ほど円高に進みました。これは、円買い圧力ではなく、ドル売り圧力が高まったからだと思われます。

最近の株価急落を受けて「リスクヘッジの円買い」が進みました。それに加えてドル売りも進みました。それによりドル円の下げ足が強まりました。しかし、ここにきて米国株が5日続伸となり、やや円売りが強まってきたものの、それを上回るドル売りにより円高進行が強まりました。そして、ドルインデックスが88.22ポイントまで下落し、1月25日に記録した年初来安値(88.25ポイント)を僅かに割り込みました。ここでドルインデックスが上昇に転じれば、ダブルボトムが形成されることになります。また、「鬼より怖い一文新値」という相場格言もあり、ドルインデックスが1カ月ほど前に記録した年初来安値を僅かに割り込んだところから上昇に転じれば、強い上昇トレンドに発展する可能性もあります。

ドルインデックスに対する構成割合は、ユーロ57.6%、日本円13.6%、英ポンド11.9%、カナダドル9.1%、スウェーデンクローネ4.2%、スイスフラン3.6%となっており、ドルインデックスに占めるユーロの比重がもっとも大きくなっております。それにより、ドル相場の動向を詳しく分析するには、ドル円のチャートを分析するより、ユーロドルかドルインデックスのチャートを分析する方がより重要となります。

ユーロドルは、1.254ドルまで上昇し、1月25日の高値(1.253ドル)を0.001ドル上回りました。ここでユーロドルが下落すれば、1月25日の高値とダブルトップを形成することになります。また、「鬼より怖い一文新値」という相場格言もあり、ユーロドルが1カ月ほど前に記録した年初来高値を僅かに上回ったところから下落に転じれば、強い下落トレンドに発展する可能性もあります。ユーロドルやドルインデックスの値動きを考えれば、ここは、ドル買いのタイミングとなる可能性もあります。