3月9日

天然ゴム市場パート2「2月の中国自動車販売が大幅減少」

本日の上海ゴムは、10時ごろからマイナス転換となり、2.2%安で取引を終えました。そして、上海鉄筋が3.7%安、上海熱延鋼板が3.3%安、上海銅が2%安、上海亜鉛が2.6%安、大連鉄鉱石が5.2%安、大連コークスが4.7%安、大連粘結炭が3.7%安で日中取引を終え、中国の資源銘柄が全面安となり、大幅安となる銘柄も続出しました。トランプ大統領が鉄鋼やアルミの輸入関税を課す決定を下したことを受けて中国の資源銘柄が全面安となり、それに上海ゴムも圧迫されました。

 本日午後に発表された2月の中国自動車販売台数は、前年同月比11.1%減となり、1月の前年同月比11.6%増から大幅悪化しました。「前年同月比11.6%増」から「前年同月比11.1%減」に変化したのですから、驚くほどの悪化となりました。実際には、春節(旧正月)が影響しております。昨年の中国の春節(旧正月)は1月27日~2月2日ですが、今年は2月15~21日です。それにより、昨年と今年では、中国自動車小売店の2月の営業日数が全く違います。しかし、2月の中国自動車販売台数が前年同月を大幅に下回ったことに変わりはありません。中国は、世界の天然ゴムの約38%を消費します。そして、天然ゴムの約9割が自動車などのタイヤに加工されます。

 中国の2月の自動車販売台数がここまで大幅に減少したことにより、上海ゴムはしばらく軟調地合いを続けそうです。そして、昨年8月頃から4年ぶりの高値水準で推移している上海鉄筋の行方も心配です。米中貿易摩擦の影響が中国の鉄鋼関連銘柄や非鉄金属銘柄などにどこまで影響を及ぼすのかを見定めるまでは、東京ゴムに対する値ごろ買いは避けた方がいいのかもしれません。