4月17日

トルコリラ「買い場到来か?」

 米格付け会社のムーディーズは16日、慢性的なトルコリラ安について、「対外的に高度な脆弱性や低水準の外貨準備などトルコ経済にとって問題は多く、ソブリン格付けもクレジットネガティブだ。」との見解を示しました。更に、「トルコ当局が利上げによってトルコリラ安阻止の措置を取るという約束の実行を遅らせれば、トルコリラ売りが再開しやすくなる。」と指摘しております。

 一方、トルコのゼイベクジ経済相は13日、「もし為替市場で投機的な動きがあれば、関係当局は為替介入する。関係当局は近いうちに必要な措置を取る。」と述べました。更にトルコのエルテム大統領顧問は13日、「不安定な為替レートに関して必要な措置を数日以内に講じる。インフレ目標の達成を引き続き目指す。」と述べました。

 これまでのトルコリラ安は、エルドアン政権による対外的に高度な脆弱性も原因の1つですが、それよりも、高いインフレ率でも利上げに動かないことが主原因とされているようです。ムーディーズが「「トルコ当局が利上げによってトルコリラ安阻止の措置を取るという約束の実行を遅らせれば、トルコリラ売りが再開しやすくなる。」と指摘しているように、トルコがインフレ制御と自国通貨防衛の為に利上げに動けば、トルコリラが大幅高となる可能性もあります。トルコのゼイベクジ経済相とエルテム大統領顧問が13日に延べたように、トルコ当局が自国通貨防衛の為に必要な措置を数日以内に取ることになればトルコリラが急伸する可能性もあるだけに、ここはトルコリラ・円の買い場となる可能性もあります