5月18日

原油市場

サウジアラビアのノバク・エネルギー相は5月17日、「世界経済の成長を支援する為に、確実に十分な原油を供給する。世界経済成長の支援は、サウジアラビアの主要目標のひとつ。サウジアラビアと他の産油国は、確実に十分な原油を供給する。」と述べました。更に、サウジアラビアのノバク・エネルギー相とUAEのマズルーイ・エネルギー相は17日の共同声明で、「最近の市場の不安定さは地政学的な懸念から生じたものであり、既存のメカニズムの中で他の産油国や消費国と共に、市場の安定化に向けて取り組んでいく。」と表明しました。そして、両エネルギー相は来週、ロシアを訪問してノバク・エネルギー相と協議することも明らかとしました。更に、イランのザンギャネ石油相は5月17日、「原油価格は1バレル=60~65ドルが合意的な水準。米国は、シェールオイルの成長を支えるために原油価格を高止まりさせようとしている。」と述べております。

ここにきて、原油価格高騰を沈静化させようとするOPEC要人発言が増えてきました。しかも、原油高に懸念を表明する産油国発言も増えてきたようです。そして、エルサレムでのパレスチナ人のデモも16日から行われていないようです。米国が経済制裁を再開させてイラン産原油輸出が減少することになっても、サウジアラビアやUAEなどの産油国が十分な供給を提供することを表明しましたので、原油価格が下落に転じるのも時間の問題かもしれません。