下記の記事は今月1日と4日に配信しました過去記事です。参考にどうぞ。



6月1日

トウモロコシ市場

 東京トウモロコシは、年初から5500円ほど上昇し、5月21日に2万6550円の年初来高値を記録しました。しかし、5月22日から5営業日連続で陰線となり、5月30日には1000円近く下落しました。これにより、5カ月ほど続いた上昇基調が反転した可能性も高まってきました。

 シカゴコーンも年初より65セントほど上昇し、5月24に年初来高値となる412.25セントを記録しました。しかし、5月29日からの2営業日で391セント付近まで大きく下落しました。これにより、5か月間ほど続いた上昇基調が反転した可能性も高まってきました。

 米農務省から29日に発表された米国産トウモロコシの週間作柄・育成進展状況では、作付けと発芽が共に過去5年平均を少し上回りました。そして、今シーズン初めてとなる作柄の発表では、優と良の占め割合が79%となり、大豊作となった昨年同期の65%を大きく上回りました。しかもこの時期で、優と良の占め割合が79%となった事は、初めての事です。

 ウエザーサービスの10日予報による降水確率見通しは、40%が1日ありますが、それ以外は20%以下となっており、今後も晴天続きとなる見通しです。今年は、冬場の大雪により例年以上の土壌水分を保っているだけに、晴天続きとなれば、作柄が更に良好となり、育成が更に進むことも考えられます。それにより、米農務省による来週の週間作柄・育成進展状況の発表でシカゴコーンが下落し、再来週の週間作柄・育成進展状況の発表でもシカゴコーンが下落する可能性があります。

この時期に米国産トウモロコシの優と良の占める割合が過去最高となる79%となったことに加えて、今後も育成に適した天候が続く見通しですから、今年の米国産トウモロコシは、過去最高の豊作となる可能性もあります。


6月4日

トウモロコシ市場

 CFTCから先週末に発表されたシカゴコーンにおけるファンドの買い越し枚数は、5月29日時点で前週比7729枚減の39万2609枚となりました。ここで注目は、ファンドの買い越し枚数が5月1日時点から5週連続で39万枚を超えていることです。ちなみに、昨年までの4年間での最高買い越し枚数は、2016年6月14日時点の36万2525枚であり、2016年中で買い越し枚数が33万枚を超えたのは1日だけでした。

シカゴコーンにおけるファンドの買い越し枚数は、5週連続で過去5年間での最高水準となっております。それだけに、ファンドが手仕舞い売りに動けば、シカゴコーンの下げ足がかなり早まることになります。そして、「ファンドの買い越し枚数が最も増加したタイミング=天井」となることも多いだけに、すでにシカゴコーンが天井形成を終えたと考えるべきかもしれません。

シカゴコーンにおけるファンドポジション