7月11日

後場市況1

 先週末に米国が3400億ドル規模の対中追加関税を実施し、それに対して中国も3400億ドル規模の対米報復関税を実施したことを受けて、一旦は「米中貿易摩擦の高まりは織り込み済み」となったかに思われました。それにより先週末まで15営業日中10営業日で年初来安値を更新していた上海総合株価指数が週明けから2連騰となりました。しかし、今朝6時頃に「米国政府が新たに2000億ドル相当の対中追加関税を適応する」とのニュースが伝わり、本日の上海総合株価指数が2%安付近まで急落しました。また、週明けから2連騰していた日経平均株価も今朝から急落しております。ここで中国が再び対米報復関税を発表することになれば、深刻な米中貿易戦争に突入する可能性もあるだけに、中国政府の次の一手への注目が高まっております。

 上海総合株価指数は、2%安で寄り付き、1.9%安で前場を終えました。NYダウ先物は一時315ドル安まで下落しましたが、13:30時点で179ドル安付近まで戻しております。日経平均株価も一時443円安まで下落しましたが、現在は220円安付近まで戻しております。

 本日のマーケットでは、米国による新たな対中追加関税の発表を受けて10時ごろにリスクオフの流れが最も強まったようですが、その後は少し弱まっております。しかし、中国商務相は先ほど、米国の新たな対中追加関税に対して、「必要なら反撃をしなければならない」と述べ、対抗措置を取る姿勢を示唆しました。それにより、本日夕方からの欧州市場や今夜の米国市場でリスクオフの流れが再び強まることも考えられます。