7月12日

原油市場パート4

ブレント原油は、今週10日に79.51ドルまで上昇しました。そして、金融大手のバークレイズは今週10日、今年後半のブレント原油価格予想を従来予想の70ドルから73ドルに引き上げたことを発表しました。更に金融大手のクレディ・スイスも今週10日、今年後半のブレント原油価格予想を従来予想の71ドルから73.5ドルに引き上げたことを発表しました。しかし、翌11日のブレント原油が今年最大の下げ幅を記録しました。

NY原油は、今月3日の75.27ドルが年初来高値となっており、現在は70ドル付近まで下落しております。NY原油が年初来高値となった翌日(今月4日)に金融大手のゴールドマン・サックスがコモディティー・リサ―チを発表しました。それによると、現在の商品市場を「買いの好機」と指摘しております。そして、原油市場に対しては、「原油相場のモメンタムは対イラン経済制裁の強化や供給中断などのニュースを受けて既に変わった。貿易摩擦がエスカレートすることによる商品市場への影響は、大豆を除けば極めて小さい。」も指摘しております。しかし、昨夜のNY原油が今年最大の下げ幅を記録しました。

 今回は、ゴールドマン・サックスやバークレイズ、クレディ・スイスなどの金融大手がこぞって原油価格の見通しを引き下げたところが高値となり、その直後にブレント原油とNY原油が今年最大の下げ幅を記録することになりました。相場は、上がれば上がるほど強気コメントが増える傾向があり、強気一色となったところが天井となることはよくあることです。