7月17日

原油市場パート3

 本日のブレント原油は、北海油田でのストライキ拡大を受けて今朝から30セントほど上昇しております。ノルウェーの北海油田では、約900人の沖合石油・ガス労働者が16日、ストライキ入りしました。これで、先週10日からの約700人のストライキに新たに約900人が加わったことになります。ノルウェーのエネルギー労組のセーフは、ストライキの規模を全労組員の2250人にまで拡大するかどうかを数日中に検討する意向であることを明らかとしております。北海油田では、6年前に16日間に及ぶストライキが実施されたこともあります。こうした賃金交渉に関するストライキでは、「ストライキ入り」が原油市場に対する強材料となる反面、「賃金合意でストライキが解決」となれば、原油市場に対する弱材料に転じる可能性もあります。

米政府の戦略石油備蓄(SPR)放出懸念やロシアとサウジアラビアの増産懸念、ナイジェリアでの原油輸出再開などが原油市場を圧迫しているので、「北海油田のストライキ拡大」程度では、上昇も限定的といったところでしょうか。