7月31日

天然ゴム市場パート2

格付け会社のムーディーズは本日、「米中貿易戦争が2018年に更に拡大し、グローバル成長に影響を及ぼす可能性がある。貿易制限が2019年の中国成長の減速に繋がり、中国の実質GDPを0.3~0.5%引き下げ、米国の経済成長も0.25%引き下げる。輸入された自動車・部品に対する関税および他国の報復は、世界の自動車産業に悪影響を与える。」と指摘しております。中国は、世界の天然ゴム需要の約34%を占めるだけに、米中貿易摩擦が解決するまでは、上海ゴムは安値低迷する可能性もあります。しかも、11月の米中間選挙に向けてトランプ大統領が「アメリカ・ファースト」的な姿勢を更に強め、米中貿易摩擦が更に強まる可能性もあります。

しかし、トランプ大統領の態度が11月の米中間選挙の後に大きく変化する可能性もあります。今回のメキシコ大統領選挙で勝利したオブラドール氏は、メキシコ大統領選に向けて徹底した反米主義を主張して支持率アップに努めたことにより米国との関係が悪化し、米国とのNAFTA交渉も難航し、メキシコペソ安が2カ月間も続きました。しかし、大統領選で勝利した直後から積極的に親米主義を主張しており、露骨なまでの態度を急変したことで米国とのNAFTA交渉が進むとの観測から、メキシコペソ高が1カ月半も続いております。同じ政治家としてトランプ大統領も11月の米中間選挙に向けて徹底した「アメリカ・ファースト」的な態度を示し、それにより米中貿易摩擦が更に強まることも考えられます。しかし、オブラドール氏と同様にトランプ大統領も11月の米中間選挙で勝利すれば、米中間選挙後からそれまでの「アメリカ・ファースト」的な姿勢を大きく変化させる可能性もあります。

今回の米国の中国に対する追加関税に多くのゴム製品が含まれていたことは気になります。これが実施されれば、中国の米国へのゴム製品の輸出も減少します。格付け会社のムーディーズも「米中貿易戦争が2018年に更に拡大する」との見通しを示しているだけに、米中貿易摩擦が沈静化に向かうまでは、天然ゴム価格も低迷を続けるのかもしれません。